あっという間に三ヶ日が過ぎていきますが、「毎日ブログを書く」といくのが抱負でなくて良かったなと思うraf00です。
さて、Togetterでフリーランスについて語られていました。
「フリーランスはオファーを断ってはならない」という話はだいぶ以前にはてなダイアリーで書いた記憶がありますが、ライター・イラストレーター・WEBデザイン・コーディングなど各職種に共通して言われている言葉であります。
しかし、先に結論から言ってしまえばこの言葉というのは、「フリーランスになりたての時分、得意先もきちんと確保していないような状況で仕事の選り好みをしていると行き詰まるよ」という警句でしかありません。フリーランス活動をしているととかく営業に力を配分できないもので、繋がりを1つ2つ切ってしまうことがどれだけリスクになるか、それを表す言葉であると言えましょう。
しかし、フリーランス活動が順調に進んでいれば、このまとめで言及されるようにいつか「オファーされた仕事をすべて受けていたらパンクしてしまう」というタイミングがくるもの。「全部請ける」方針でいたとしても物理的限界が必ずきます。その段階では「オファーを断ってはならない」なんて当然言っていられません。
その時にどう仕事を選んでいくか、断るとしてどうやって別案件にその人脈を残すかというのが次なる課題として降りてくるものだと思います。
raf00がフリーライターであった時期は相当昔のことですが、以来「フリーランスに業務を依頼する側」に立っています(現職では少ないですが)。
暇だ暇だとネットで言ってる割に楽な仕事を断りやがった奴もいれば、タイミングが合わなかったけれどまた別の機会でお仕事をしたいと思える人、断らないとわかっているから無茶振りができる人、厄介な案件を振ってしまったから次は楽に儲けさせてあげたい…のにまた安い見積もり出してきちゃってもう…と思う人、様々な人がいます。
様々な人がいますが、きちんと現状がパンパンであることを教えてくれた上で断りの返答をくれるフリーランスの方に対しては、信頼こそすれ「ふんだ、もう二度と使ってあげない!」とは思わないものです。
むしろ現在どのような案件をこなしているのかを(NDAに引っかからない範囲で)教えてくれれば得意分野で活用したい、とも思えてくるもの。
断る上でもそうした情報を撒いておけば、自分の得意な方向の売り込みにもなるので忙しい中でも好ましい案件が舞い降りてきやすくなったりするものです。
二十歳そこそこの頃の自分にはできなかったことですが、お断りした先方への事後のフォローなども手としてはあり、随分ともったいないことをしたなぁ…とも思います。
発注側に立って思ったことですが、発注側はフリーランスの立ち位置から想像するほど豊富な取引先リストを抱えているわけではないので、過去に実績があってそれなりに仕事で認められる人であればそうそう手放さないなと。(逆に取引実績のない人に試しにオファーしてみた結果、さくっと断られたら次はないので、そういう案件は優先度を高めて多少無理をするなり、事後にフォローして繋がりを保つなりする必要があるわけで)
フリーランス活動がさらに盛況になれば「様々なオファーの中からどれを選んでいくのが自分にとって有益か」という基準で仕事を進められるようになるでしょうが、まず「パンパンになる中でオファーされた仕事を断るかどうか」というのはフリーランス活動の第二段階の課題になってくると思うので、もっと語られ、考えられてほしいものですね。
発注側からすれば「パンパンな状態で受けられて結果破綻する」というのが一番悲劇ですし、複数案件を同時にこなしながらでは結構ヒヤリとするリスクを発注側にも与えることになるので。
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