情熱太陸「ノマドワーカー(フリーター)・佐藤某」

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情熱大陸「ノマドワーカー・安藤美冬」書き起こし
を読んでいたらなんだか、まだ正規雇用がどうとかこうとかと激しく糾弾される以前の自由人としてのフリーターの姿を思い出したので、ちょっとヤってみた。安藤美冬さんに対して特に含むところはありません。

(番組、はじまる)

<ナレーション> あなたは“ノマドワーカー”をご存じだろうか。“ノマド”とは遊牧民。街に生きる遊牧民はオアシスの場所を熟知しなければならない。

佐藤某:「電源が使える席が何席で・・」みたいな情報はネット上にいっぱい出回ってるんですよ。それを参考に検索して、外出先で見つけていくとか、うん。

<ナレーション> それには直感も必要だ。

佐藤:(ネットカフェで)すいません。シャワーって、ここあるんですか?(店員「はい」)あるんですか、ラッキー。カフェがもうひとつ増えました、シャワー完備の。やったー、ホント最高ですね。こういうね…もうどんどんやってほしい。

<ナレーション> 佐藤某、34歳。組織に属さないその肩書は、たった一言フリーランス。専門学校卒業後、どの企業にも所属せず生きてきた。今は時に転々と仕事場を変えながら、複数の企業を相手に働いている。そんな職業のあり方をノマドワーカーと呼ぶらしい。

佐藤:どこまで自由に生きられるかという、人生をかけた一大実験ですから。

<ナレーション> 引っ越し会社から声がかかった。

佐藤:一つの肩書におさまって仕事をすることに、私なりに危機感を抱いたということはあるんですよ。ノマドというのは1人では完結できない。それぞれの体力とか人足を持ち寄って、プロジェクトベースで集まって、作業が終わればまた解散していく。

<ナレーション> 好きな時に、好きなところで働く。古い価値観を脱ぎ捨てたスタイルに、好奇と憧れのまなざしが向けられる。

<ナレーション> 営業などしないのに、多彩な仕事が舞い込んでくる不思議。

佐藤:(何屋さんなんですか?の問いに)何屋って決めたくないんですよね。職業は“佐藤某”っていう…自分の名前で仕事をするっていうのが、わたしのとっている最高の完成形ですね。

<ナレーション> 何よりも自分らしく生きること。そこに新たな潮流の予感。 東京・山谷、遊牧民にも住まいはある。4畳ほどのワンルーム。風呂もトイレも…キッチンさえも共用だという。

佐藤:(テレビもないんですね?に)はい、テレビのない生活はもう5年ぐらいは。情報源は本と…あとはネットのニュースも見ますけど。紙ではまず見ないですね。これが私の1年分の洋服です。5着ぐらいですかね。

<ナレーション> あきれるほど無駄のない暮らしだった。 (場面変わって)この日の予定は、マンションでのポスティング作業。

佐藤:(会社でも仕事できるのに外でするのはなぜ?に)たぶん、落ち着きがないっていうのはあると思うんですよ。ひとつのところでじっとしてるのが我慢ならないっていう。あとはあちこち場所をかえると、アイデアが浮かんでくるというのがあって。

<ナレーション> 上司の顔色をうかがう必要も、同僚に気がねする必要もない。ノマドワーカーはマイペースだ。仕事はグッドウィル(フルキャストでも可)を通じて舞い込むらしい。「5連勤で体力が限界、楽な現場に回してくれ」そうつぶやけば、3時間後にはもうオフィス移転業務の打診があった。

佐藤:(知らない人と会うのに抵抗は?に)ないなあ、全然ないです。めちゃくちゃ普通ですよ、そもそも点呼以外ほとんど話しないし。

<ナレーション> 相手が誰であれ、思ったことは真っすぐ口にする性格。どうやら即断即決が信条のようだ。そんなわけで正規雇用の誘いもなく、現在彼に舞い込んでいる仕事は引越作業が1件、新規イベント会場の椅子並べが1件らしい。