いよいよヨーロッパラウンド。そろそろ各チームの特徴、速さが明らかになるとよいが…。
■レース前展望
3週間ぶりのグランプリで、今回からヨーロッパラウンドを迎える。
シーズン前テストで使われるなど、スペインはマシンの総合力が素直に表れるサーキット。
例年であれば予選~決勝まで波乱なく進み、最も速いチームとドライバーが判明するが、今年はどうなるか。
■予選
ヨーロッパラウンドの中でも「予選結果が重要なグランプリ」として位置づけられているスペイン。
予選Q1・Q2・Q3といずれも他チームを圧倒したのはメルセデスであった。Q1・Q3ではメルセデスが1-2を独占。レッドブルのベッテルをもってしてもこの牙城は崩せず、3位にとどまる。
以下、4位ライコネン、5位アロンソ、6位マッサ、7位グロージャン、8位ウェーバー、9位ペレス、10位ディ・レスタ。
好調ロータスが予選で好位置につけ決勝での飛躍に期待が高まる。またフェラーリも5-6位の3列目に揃い順当。ウェバーはチームメイトとの争い以後調子を落としている。マクラーレンは苦戦続きであったがペレスがなんとかQ3進出を果たした。
■決勝
メルセデス1-2で始まったスペインGP決勝だが、ベッテルとアロンソが好スタート、ハミルトンを蹴散らす。
10周目前後で最初のピットストップがあり、ここで早めの交換を選択したアロンソがロズベルグをオーバーテイク、続いてベッテルもロズベルグをパスして2台が実質的な先頭集団となる。続いてマッサ、またその後ろから3回ストップのライコネンが追う。
上位ではアロンソ・ベッテル・マッサが4回ピットストップ、ライコネンが3回ピットストップを選択しているが、アロンソとマッサのペースは早く、ライコネンがこれに次ぐペースで走行。ベッテルはタイヤの摩耗が激しいのかこれら3台についていくことができない。
中盤から後半にかけて、アロンソが大きくライコネンを引き離し余裕のペース。ライコネンは3回ピットストップでマッサを抜き、マッサはスケジュール通りのタイヤ戦略でライコネンに次ぐ3位。最終ピットイン後もこの差は変わらず、そのままゴールした。
■レース感想
下馬評とは異なり、予選順位とは異なる結果となった。ヒュルケンベルグとベルニュのピットレーンでの接触を除けば大きな混乱は見られなかったが、タイヤ戦略と決勝での各マシンの特徴がはっきり見られるレースで、見ごたえのあるものであった。
大きなポイントとしてはタイヤ消耗が激しくタイヤに厳しいチームがずるずると順位を落としたこと、メルセデスの「予選は速いが決勝は中堅チーム並」という課題が改めて顕在化したこと、オーバーテイクがスムーズに行われ、各チームの速さが素直に出たことなどが挙げられる。
ここにきてレッドブルが苦戦を強いられており、ドライバーズ/コンストラクターズポイントの貯金を減らしているのが中盤に響きそう。フェラーリはマッサが復調し着実に他チームのポイントを削ることができているためレッドブルに対して逆転可能な位置に戻ってきている。
ロータスは引き続きライコネンだけの活躍ではあるが、今年の台風の目。他チームと異なる戦略が持てるため、今後もレースをかき乱してくれるだろう。
次戦は伝統のモナコグランプリ。各チームの課題が見えたところで中盤戦に入っていく。
■チーム別評価
・レッドブル
マシンの総合力が問われるスペイングランプリで表彰台に上れなかったことは、レッドブルにとって大きな懸念となるだろう。
トラフィックに捕まるなどのイレギュラーな要素が少ないにも関わらず、タイヤ状態、ガソリン残量など多くのコンディションでフェラーリよりも遅く、フェラーリよりも早くタイヤが摩耗した。
・フェラーリ
予選こそ優れず、マッサに対して降格ペナルティが下るなど不運はあったが、決勝では全てを挽回し1位3位のW表彰台を獲得。レースペースは一貫して速く、作戦も適切で乱れがなかった。アロンソだけでなくマッサが調子を取り戻したことでレッドブルを表彰台に上げさせなかった。
レッドブルのストッパーとして、スペイングランプリは完璧。中盤戦に向けて期待が高まる。
・ロータス
ライコネンとグロージャンであまりに明暗が分かれすぎているのは課題と言える。
ライコネンはタイヤマネジメントのメリットを活かした3回ストップと素晴らしいペースで2位表彰台を獲得。「優勝も狙えるが、それ以上にどのサーキットでも一定の速さがあり表彰台を狙える」という強みがあり、フェラーリとレッドブルが優勝を奪い合うほどにチャンピオンシップランキングで上位に立ちうる。
一方グロージャンはロータスのマシンを上手く使いこなせず、また持ち味である強引な追い抜きを封じられていることから全く見せ場らしい見せ場が作れていない。来年も同じグリッドに立てるか、早くも暗雲が立ち込めている。
・マクラーレン
メルセデス同様、マシン開発で大きな失敗をしているマクラーレンだが、作戦での工夫の甲斐あってバトン8位、ペレス9位とダブル入賞。マシンの修正も少し進んだか、ポイントが狙える位置にはつけてきている。
・メルセデス
タンクが空だと驚異的なスピードが出せるが、ガソリンを多く積んでいる状態では全く走れないという、シーズン前テストで解決されるべきトラブルが継続している。タイヤの持ちも悪く、スタート前の温度コントロール作戦や3回ピットストップなどの奇策が全く役に立っていない。予選こそ1-2と圧倒的であったが決勝は散々。その中で4回ストップのロズベルグが健闘したが、3回ストップを選んだハミルトンはウィリアムズにすら抜かれるなど、いいようにあしらわれ、最悪なレースを過ごした。
・フォース・インディア
序盤から好調なフォース・インディアはこのグランプリでも7位チェッカーを受けポイントを積み重ねた。マクラーレンと比べてもポジティブな要素は多く、中盤戦に期待ができる。
・ザウバー
相変わらずスピードが足りない。さらにヒュルケンベルグがピットレーン内でベルニュのリアに衝突するというミスが発生しており、苦境も極まる展開となった(いつかの小林可夢偉を思い出しもするが)。グティエレスは周回遅れながら11位完走。
・トロ・ロッソ
リタイヤの少ない最近のF1の中では珍しく、故障トラブルの多いトロ・ロッソ。ベルニュはヒュルケンベルグにピットで衝突された後、リアタイヤ周りの不調でリタイヤ。ダニエル・リチャルドは粘りの走りで10位1ポイント獲得。ザウバー・ウィリアムズと比べればまだポイントを狙える位置にはいるのだが。
・ウィリアムズ
2台揃って予選Q1脱落、というところに現在のウィリアムズの苦戦ぶりが伺える。決勝でも14位16位とポイント争いには遠く、ザウバーと似通ったマシンデザインで全く目立てていない。
・マルシャ/ケータハム
ファン・デル・ガルデがリタイヤするも、ピックがビアンキ/チルトンの前に立ち、ケータハムが先行。
コメント
3週間ぶりのF1、結果を書くのが単調作業になってきだす。 / “2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ” http://t.co/yU4OuaRvXI
2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ
B! http://t.co/LcTedRXpAr
#twihateb
ライコネンって凄いよなー / “2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ” http://t.co/zQFKFN78jt
RT @raf00: 3週間ぶりのF1、結果を書くのが単調作業になってきだす。 / “2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ” http://t.co/yU4OuaRvXI
http://t.co/p03yGhSMxC #followmejp #followjp 2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ
2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ http://t.co/hUw8R62Bjd
2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ http://t.co/wzHQiTpqo4
2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ http://t.co/LfcnrNIe41
2013年F1GP第4戦 スペインGP — 乱れなよ、そして召されなよ(はてぶ – エンタ)http://t.co/6oW36NQpW7
本日モナコ決勝ですが前レース(第5戦)の復習。予選で速いニコはなぜ勝てない問題に終止符が打たれるのか。--「2013年F1GP第4戦スペインGP」 http://t.co/XbdoE5CUES