2013年F1GP第3戦 中国GP

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前回レースで軋轢を生んだベッテルとウェバーは前戦終了時はベッテルが謝り終了するかと思われたが、中国に入って発言を一転、ベッテルは同じ状況であればまたやると宣言し、チームも「もうチームオーダーを出さない」と問題を放り投げる発言をしている。ウェバーはこの状況に飽き飽きし、来季の離脱は確実になっている。メルセデスは非常に大人なコメントで問題はない模様。
また、公害の酷い中国に降り立ったことでハミルトンが隊長を悪し、アレルギー症状が酷いとしてレース前のイベントを欠席している。

 

■レース前展望

今回中国に持ち込まれたタイヤはソフトタイヤとミディアムタイヤの2種類。しかしソフトタイヤがまともに走ると5周程度しか持たない「予選用スペシャルタイヤと言ってもいいくらいの超劣化タイヤ」であり、予選での走行、また決勝でスタート時からソフトタイヤを履くか、ミディアムタイヤでスタートしてバランスを崩していくかが注目される。

■予選

ソフトタイヤのライフが1周しか持たず、またサーキットの汚れが酷いことから、各セッションで各車ピット内でタイミングを読み、時間ギリギリに飛び出す作戦が取られた。一発アタックともなれば当然サーキット内は大渋滞。本来のマシンの持ち味が見せられないドライバーも続出した。Q2でウェバーがガス欠によりストップ、セッション後車検分のガソリンを残さなかったことで最後尾スタートとなった。またベッテルは1ミスがありタイムを出さずミディアムタイヤでのスタートを選択、バトンはミディアムタイヤを装着し、タイヤを消耗させないようにゆっくりタイムを出して8番手スタートとなった。
予選最終順位は1位ハミルトン、2位ライコネン、3位アロンソ。

■決勝

レーススタートと同時にライコネンが順位を落とすも、概ね綺麗なスタートとなった。隊列前方はほぼソフトタイヤであり、スターと早々のピットインが注目される。その中でトップを走行しているハミルトンをアロンソがオーバーテイク。マッサもこれに続く。このままフェラーリ1-2が完成するかと思われたが、アロンソのピットインを1周待たされたマッサは急速に低下するタイヤ状況に苦しみ、以後は中盤に沈む。ライコネン・ハミルトンはこれに続くが、ライコネンがペレスと接触、フロントノーズを破損。一方ミディアムタイヤでのロングランをするヒュルケンベルグ・ベッテル・バトンだが、遅いペースのザウバーを抜けないベッテルは2位で苦しみ、またこの間にソフトスタートのアロンソ・ライコネン・ハミルトンに追いつかれ、ソフトタイヤへの交換という負債をかかえてのレース展開となってしまう。中盤、クラッシュしてタイヤを交換したがこのタイヤが脱落してしまったウェバーとマシントラブルが発生したロズベルグがリタイヤ。アロンソが独走態勢へ。
そして終盤、5周を残してベッテルとバトンがソフトタイヤに交換。ベッテルは毎周3秒以上を縮める驚異的なペースで前を行くルイスに詰めるも、ギリギリで追い抜けるところまではいかず、アロンソ・ライコネン・ハミルトンベッテルの順でゴール。

■レース感想

予選決勝とも、タイヤとの戦いがポイントとなるレースであった。2つのロングストレートでDRSを使った追い抜きができる上海においてはミディアムスタートの3スティントロングランはメリットとはなりえず、レース中盤に苦しんだ。
また、アロンソ・ライコネン・ベッテル・バトンの4人は巧みにタイヤをいたわり、それぞれ結果につかげられていることは評価されるだろう。

今戦も各車の実力がはっきりとは見えてこないレースだった。レッドブルがやはり頭ひとつ抜けて速いが最高速で苦しみ、後方からの追い上げではやはり真価を発揮できない姿が見えている。フェラーリはこれに次ぐ速さであるが総合力は高く、着実にポイントを積み重ねられればコンストラクターランキングでは最有力であろう(マッサも奮戦しているし)。メルセデスは速さはあるがレースペースが安定しないこととタイヤに厳しいことが難点。逆にロータスは安定感とタイヤへの優しさはあるがこれはライコネンのレース巧者ぶりを差し引いて考える必要があるかもしれない。

しかし一番の注目点はレースに関係なくレッドブルのお家騒動で、今年今後が楽しみである。

■チーム別評価

・レッドブル
両者予選にしくじり、厳しい決勝を迎えることになった。どちらもミディアムタイヤでのスタートを選択したが、ベッテルのミディアム戦略は結果的に失敗。終盤ベッテルの鬼神の走りで4位を確保したがウェバーがリタイヤしたことで大きなロスをしたグランプリだった。さらに次戦、クラッシュの原因を作ったウェバーは予選順位3グリッド降格のペナルティを受けている。

・フェラーリ
前戦の借りを返す圧勝で開幕3戦を振り出しに戻した。レース序盤でマッサをコースに残してしまったことは失策で、これがなければマッサがベッテルの前でゴールし、完全なレースにすることができただろう。という期待ができるくらいにマッサが復調しており、この2台体制は今年強固である。
それにしてもアロンソの新しい彼女が美しすぎる。

・ロータス
キミ・ライコネンのパフォーマンスがとにかく光った。序盤にフロントウイングを破損しつつもハミルトンを抑えきり、見事2位表彰台を獲得。レースペースも申し分なく、去年同様着実にポイントを積み上げることでレッドブル・フェラーリを脅かす位置にいる。暴走を禁じられたグロージャンが全く目立たないのはこのチームのウィークポイントだが、レッドブルとフェラーリが競いあう中でライコネンが漁夫の利を得られるか…というのが唯一の好展開であるため、まぁいいんじゃね。

・マクラーレン
相変わらず絶対的な速さのなさに苦しんでいる。バトンがレースメイクの巧さで5位を得ることができたが、ペレスの入賞圏外という結果がこのチームの現状をより表していると言えるだろう。奇策を弄するしかない状況ではチャンピオン争いに関われない。フォース・インディアが実質的なライバルという状況。

・メルセデス
3戦連続で「優勝を狙えるマシン」であることを証明しているが、勝利につながるかどうかはタイヤマネジメントにかかっていると改めて感じさせられるレースだった。またロズベルグのマシントラブルなど信頼性の面でも若干の不安を抱えており、マシンの成熟が進む中盤戦に入る前に1つ獲っておきたいところ。

・フォース・インディア
序盤から堅実な速さを見せており、スーティルとディ・レスタ共に良いパフォーマンスを見せている。スーティルがクラッシュによりリタイヤしてしまったが、このペースであればこれから面白いレースが見れると期待している。

・ザウバー
ヒュルケンベルグがピット作戦の合間にリードラップを取り、ベッテルをしばらく抑えこむなど健闘。決して速いマシンではないが見せ場は作り、見事9位完走した。グティエレスはクラッシュに沈み、アピールできていない。

・トロ・ロッソ
ダニエル・リチャルドは地道にペースを積み重ね7位完走。マーク・ウェバーと接触しダメージを負ったヴェルニュは12位完走。来年のレッドブルのシートを争う二人だが、ウェバーの空席を埋めるには若干物足りなさが残る。

・ウィリアムズ
全くペースがなく見せ場がなかった。中継でも姿が映るのは中盤に落ちたドライバーに抜かれる時だけ。昨年非常に評価の高かったマルドナドは同僚ボタスと比べても地味な位置におり、奮起が期待される。

・マルシャ/ケータハム
全体的にマルシャがケータハムに対して優位に立ちつつある。とはいえ上位のチームとは比べるべくもなく、両チームとも信頼性が増した分、延々走っているだけという感はある。

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