っていうか折りたたみ自転車が欲しいです。Turn LINK N8が欲しいraf00です。
私的自転車選び考第2回は車種別の大体の予算感把握。
スポーツ自転車が欲しいってところには進みますし、いろいろな情報は見つかるのですが、「大体どのくらいの予算感でどのくらいのものが買えるのかな?」というところになると、結構わかりにくいように思えます。
というわけで、今回は各車種別におおまかな予算感と重視すべきポイントを並べてみましょう。
なお、MTBに関してはあまりショップで値段を確認しておらず、個人的な知識の蓄積がないのでパス。
■総論
シティサイクルを脱出し、スポーツ自転車に進むにあたってはまず、「最低でも5万円以上が必要になる」という認識が必要です。
シティサイクルが5000円~1万5000円程度で買えてしまうため、これを高いと感じるかもしれませんが、スポーツ自転車の速さ快適さというのは「良いパーツを使い、車体重量を軽くする」ことから生み出されるため、安いものは安いなりの快適さしか得られない、ということを理解しましょう。
「とはいえ、さすがに高いので3〜4万でいいのないかしら?」と思うのもまた大いにあるあるですが、これが最も危険な価格帯。ネットで調べると折りたたみ自転車やクロスバイク、さらにはロードバイクまで2〜4万円くらいの車両を多く見ることになりますが、「ルック車」と呼ばれるガッカリ自転車ばかりなので気をつけましょう。
■ミニベロ
最低ライン 5万円
現実的なエントリーモデル 7~9万円
高級 10万円~
ミニベロで重視すべきポイントは2つ、重量と見た目です。
5万円を割り込む車両だと13kg以上の重さとなり、ママチャリのような乗り心地になります。
5万円台からエントリークラスが主要各社で用意されるので、これ以上を選びたいものです。
7~9万円台になってくると10kg台の重量が選べたり、ドロップハンドルのモデルが選択できるようになってきます。ロングライドを目指すなら10万円以上のスポーツモデルを選んでもいいでしょう。ロードバイクと同等のコンポーネントが選べるため、相当「戦える」車両が手に入れられます。
ただ、ミニベロで大事なのはやはり見た目。
高額なスポーツモデルになるとクロスバイクのような「ガチ」っぽさが機能・デザインに表れてきます。自由に形状やカラーをこだわれなくなり、それならばクロスバイクの方がまだオシャレ…と感じられるようになりますので、5~10万円で普段のファッションに合い、好みの見た目を追求するほうが幸せになれるのではないでしょうか。
■折りたたみ自転車
最低ライン 7万
現実的なエントリーモデル 7~15万
御三家上位2メーカー 18万~
折りたたみ自転車を選ぶ上では、重量が欠かすことができないポイントになります。
ホームセンターに並んでいるような激安のモデルはママチャリに近い重さがあり、折りたたんでの持ち運びが現実的でないものが少なくありません。折りたたむ作業自体も手間取ることになるので、「折りたためる…という選択肢もなくはないママチャリ」程度に考えておくべきでしょう。「1キロ2キロの違い」というのは走る上ではそれほど強烈に感じることはないでしょうが、持ち運ぶとなると激しく重要な問題。
信頼できるメーカーでも5万円付近のモデルを販売していますが少し重いものが多いため、可搬性を考えるならば12kg以内に抑えたいところ。となると、大体7万円以上の車両が現実的な最低ラインになり、「走りの快適さ」を考慮に加えると10万円以上のモデルに目を向ける必要が生じます。
「そんなにガチに自転車にハマるつもりはないから、折りたたみ自転車がいいかな?」という気分でカタログを眺めるとびっくりしますので注意。スポーツ自転車としての性能に折りたたみの機構を加えて、折りたたみ機構を加えた分軽量化のためのコストがかかるのだから、他の車種よりも高くなるのは当然。ロードバイク級のお値段が並んでいるので「本当に折りたたみである必要があるのか」は考え抜いておきたいものです。(数ヶ月に1度程度輪行する…くらいの頻度ならクロスバイクやロードを購入したほうが幸せ度は高いと思います)
というわけで「高い!」という印象がまず目に付きますが、軽量化を追及することでお値段相当の良いパーツ構成になってくる点は意外と見逃せません。
なお、折りたたみ自転車には「御三家」と呼ばれるBirdy(旧BD-1)/Brompton/DAHONの3社の折りたたみ自転車が定番として知られています。
DAHONは5万円台から幅広いラインナップを揃えていますが、Birdy(旧BD-1)とBromptonは18万円以上の高額モデルがずらり。なかなか手が出るお値段ではありません。
しかしこれらが「定番」と呼ばれている、というのを頭に入れた上で購入プランを練ると末永く付き合える1台に出会えるかと思います。
■クロスバイク
最低ライン 4万5000円
現実的なエントリーモデル 5~9万円
マニアックな趣味 10万円~
本格的なスポーツ用自転車で、ロードバイクの下位互換であるクロスバイク。
GIANTが低価格高コストパフォーマンスなEscape R3を発売し一時市場を完全独占しましたが、近年は各メーカーが追随し様々なブランドの様々なモデルが選べるようになってきました。
ロード寄りなモデルやMTB寄りなモデルなど選択肢は幅広く細かなスペックの違いを挙げればきりがないのですが、重視ポイントはこれに尽きます。
「5~9万円くらいで見た目が好きなのを買おう!」
ロードバイク製造で知られる主要メーカーが販売するクロスバイクであれば、5万円以上のモデルで十二分に「スポーツ自転車独特の快感が伴う走りの楽しさ」が得られます。細かなスペックの違いは「基本的な脚力を身につける」段階ではさほど重要ではありません。
クロスバイクにおいて最も考慮しなければならないのはクロスバイクそのものよりも、「クロスバイクにハマった人間はほぼ必ず、遠からずロードバイクを購入する」という鉄板のあるある。
購入時点でどう考えていたとしても、愛着が湧けば湧くほどロードバイクへの道が近付いていきますし、ロードバイクを前提とするなら高額な車両やパーツ交換による過剰なカスタマイズは無駄な投資になってしまいます。
逆に挫折した場合は高額車両であればあるほどレーシーな構成になるため、お高いほど日常利用には向かないものになり、挫折した時に持て余します。
というわけで、スペックにこだわるよりは見た目の好みやブランドにこだわって自分の愛車への愛着を高めていくというのが最も無駄のない道になるでしょう。
ただし、5万円を下回るモデルに関しては様々な箇所で必要最低限を下回る何らかのコストダウン要素が存在しており、よくよく調べないと後悔する可能性があるので注意しましょう。
また様々なスペックのうち、サイズに関してだけはシビアにチェックしておきましょう。クロスバイクやロードバイク・MTBは身長に応じて数種類のサイズが用意されており、フィットしないサイズを選ぶと快適性が大きく損なわれます。
また、クロスバイクでロングライドをしたいと考えるなら、ヘルメットやグローブなどいろいろと物要りになってくるので、車体への過剰な投資よりもこれらのアクセサリに予算を割り振るべきだとも思います。こうしたアクセサリはクロスバイクの必須装備であるだけでなく、ロードバイクに乗り換えた際に流用することができるので、投資が無駄になりません。
■ロードバイク
最低ライン 9万円
エントリーモデル 10~14万円
中堅クラス 15~24万円
マニア 50万円~
ロードバイクは10万円から100万円まできわめて広い選択肢があります。このためどこからを「高級」とするかは少し悩ましいところですが、40万円台までのモデルは「実用」として選択される可能性が高いため、50万円以上が「高級」と、個人的には考えています。
さて、ロードバイクは高額な車両であればフレームと各構成パーツを選んで車両を組んでいく「フレーム組み」という購入方法が主流で、普及車でもあらかじめパーツ一式が備えられた「完成車」もグレードごとに様々なものが販売されているため、パーツ構成が選び方では重要なポイントになってきます。またロードバイクはパーツの交換・アップグレードも一般的に行われているため、どのような展開をしていくかも視野に入れていきたいものです。
各パーツに関する詳しい情報はネット上に山のように存在するため、ここでは価格帯ごとの大雑把な傾向をまとめます。
またロードバイクの場合、車両以外に必要になってくるアクセサリがたくさん存在します。多くのロードバイクはペダルが別売で、ビンディングペダルとシューズの購入が勧められますし、ヘルメットやアイウェアなどはそれなりに高価な買い物です。こうしたアクセサリの何を買わなければならないかも考えた上で最終的な予算を決定しましょう。
ちなみにロードバイクには「予算大幅オーバーの法則」という鉄板があります。柔軟に対応しましょう。
・9万~14万円
ロードバイクの中では「エントリーモデル」と呼ばれることが多く、フレーム材質はクロモリ・アルミがほとんど。コンポーネントはSORA/ティアグラが搭載されており、初心者向けとして走るには十分ながら、105以上との互換性がないのでコンポーネントをアップグレードする場合は一式交換する必要があります。
フレームそのものと各パーツが安価であるため車体重量が重くなりがちで、標準仕様のままだとロングライドで後れを取ることが多く、このため後々様々なパーツの交換に手を出すことになりがちです。
・15~24万円
比較的様々なバリエーションが増えてきます。カーボン素材のフレームが選べるようになり、コンポーネントはティアグラ/105が主流。レーシーなタイプや長距離走行用のコンフォートタイプなども選ぶことができ、ロングライドや登坂、レースへの出場も十分こなせると言われています。
この価格帯はホイールやブレーキなど実際の走行性能に大きく関わる箇所でコストダウンを図っているものが多いのですが、比較的安価なパーツ交換でも走りが劇的に変わる部分であることから、逆に「どのみち手を付ける場所」と考えれば、却って割り切りやすい箇所であるとも言えると思います。その他のパーツは中級レベルの走りをするようにならなければそのままでも不都合がなく、バランスは良いと思います。
・25万~35万円
コンポーネントは105もしくはアルテグラを備え、フルカーボンの軽量フレーム。ホイールやブレーキも必要十分なグレードを備えているため、標準仕様のまま十二分にサイクルイベントやレースに使えるグレードです。
初心者用としては必要十分なパーツ構成になっているので手を付ける必要はほとんどありません。当面はタイヤなどの消耗品を交換タイミングで良いものに変えて行けば良い程度、資金に大いに余裕があるならホイール交換を目指すくらいでしょう。