日曜の夜の取り留めもない話です。raf00です。
こんなエントリを見かけました。
ボカロPが作曲したら突然人気がでて、歌われまくり、PVが付く世界が好きだった。
自宅で踊ったら突然人気がでて、みんながマネして踊る世界が好きだった。
大好きなゲームを実況プレイしたら100万再生してしまう世界が好きだった。好きだった。
古くはそこそこの言及がされるだけで有名人面ができた日記サイトから巨大なPVが順位を決定づけるReadMe!に時代が変わった時に、あるいは替え歌に乗せて雑なコラを切り貼りしただけで絶賛されたFlashが次第に本格的なアニメーション技術を持つセミプロに駆逐されていった時に、あるいはちょっとした演奏技術をオタ向けに使ってやるだけでViewを集められた時代が終わった時に、そしてネットの情報をいち早くキャッチするだけで面白いようにフォロワーが伸びるソーシャル黎明期が終わった時に、毎度毎度のようにため息と一緒に語られてきた話題であります。
そして多分、もう少しするとVineあたりで同じように「もうダメかもしれない」と語られるのでしょう。いずれはyoutuberも同じことを嘆き始めることでしょう。
インターネットという新しい「戦場」で初期参入者が可能性を見せ、あまり実力は高くないが新しいパターンをいろいろ見せてくる一発屋が現れ、低クオリティながら賞賛される彼らを見て後釜を狙って大量の素人が押しかけ、その中にプロフェッショナルなプレイヤーが乗り込んで一気にハードルを上げていく景色、これを何度も見てきました。
(そんな中でテキストを使ったサイトが未だプロも個人も混在できるというのはなんともありがたい話ですが)
混沌の中で「俺ももしかしたら一発当てられるかもしれない」という期待を持てる世界というのはなんともいえず魅力的ですし、時間とともにカードが出揃ってしまい最終的に問答無用の実力順に整理されてしまうというのは寂しいことでもあります。
我々はそんなステキな時代をここまでたくさん体験してきましたが、ゴールドラッシュ的な時期というのは今後長く続いていくインターネットの歴史の中で各ジャンル最初に一回しか来ないものです。嘆いたって必ず終わるものです。
それにまぁ、素人の奇跡の一発は二発目三発目を続けられないからこその素人芸ですし、そんなのが延々続いてもなにも積み上がらない。そしてゴールドラッシュで一発当てたところで自力がなければ「成金」で終わるわけで、腐ってないでどんどん新しい領域に手を伸ばしていくか、突き詰めて高みを目指していかないと結局何にも残らないんじゃないかなぁと思います。
インターネットの世界も随分と進みました。テキスト・イラスト・FLASH・音声・動画・動画の生中継と一通りの表現が出揃い、いずれも初期の混乱を抜けつつあります。
次にどういう世界が待っているのか、その世界で自分に何ができるのかを探していくべきか、個人的にはポジティブに考えています。
例えばもしこのまま実力主義の時代が来るのだとしたら、その中で中途半端な個人が淘汰されていくとしたら。がら空きになったスペースにたくさんのチャンスが生まれるでしょう。
昨年から今年にかけて大いに存在感を見せた「暇な女子大生」などはテキスト界隈における「上手く穴を突いた」キャラクターであったように思えますし。