フォーミュラE開幕! 第1戦北京GPを見て。

Formura1
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先週土曜日にフォーミュラEが開催されましたね。
いやなんとも凄いレースでした。生中継観たのに「凄いシーン」はyoutubeで確認しなければならなかったわけですが。

トップを快走していたニコラス・プロストが最終周にアタックを仕掛けてきたニック・ハイドフェルドに接触、縁石を発射台に宙を飛んだニックがコックピット側からバリアに激突するという危なさMAXな大クラッシュ。
結果、トップ集団を地味に追走したディ・グラッシが優勝するという驚きの展開で幕が開きました。

 

■無残だったテレビ朝日中継

地上波・BS・CSをまたいで放送する!と意気込んだテレビ朝日ですが、「フリー走行をBSで、予選をCSで、決勝を地上波で全て生中継する」というよくわからないフォーメーションで展開しました。
決勝地上波生放送は英断だったと思いますが、それだとBSとCSほとんど意味ないじゃん……。
それはともかく決勝中継は「開発テストでは頑張ったけど、開幕戦には本業DTMのレースがあるのでお休みしたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタの代役として1戦限りの参加」だった佐藤琢磨を猛プッシュしてしまうというズレっぷりでスタート。次戦以降も活躍する他のレギュラードライバーに目を向けてあげないと視聴率維持できませんよ!結局、マシントラブルを繰り返したので琢磨視点は失敗。
そして、セーフティカー導入でレース時間が延び、栄えあるフォーミュラE開幕戦の最終周までを放送できず。
最終周に1位2位を走っていたニコラス・プロストとニック・ハイドフェルドがあわや大惨事!と全員を硬直させた大クラッシュが発生しますが、これを放送できなかったのは実に痛い。
っていうか、市街地コースでレースやるんだからセーフティカー導入は見据えて放送するでしょ、レース後の時間余りは予想して開幕前ドキュメントを流すなりなんなりできるでしょ…と嘆かわしい気持ちでいっぱいです。
素人向けにわかりやすい話をしてくれる片山右京を解説に起用したのはグッジョブですが、なんとも気持ちの悪い開幕中継になってしまいましたな。

 

■思いのほか荒っぽいレースになった

片山右京がレース中に驚いていましたが、「もっとエキシビジョン的な展開になるかと思ったら、かなりガチなレース展開になった」北京グランプリでした。相変わらずロケットスタートと接触が得意な佐藤琢磨がレースに波乱を与え、ブルーノ・セナがいきなりの離脱、新しいシリーズらしいマシントラブルの頻発、意外なオーバーテイクシーンの連発、そして最終周の劇的な大クラッシュ。
F1やインディと比べればスピード感のなさは明確ですが、ワンメイクレースならではの緊張感がありました。
かつてF1で成功するために必要な「ツキ」を持っていなかったドライバーたちが今再び不運に見舞われる、というのも、切なく味わい深い何かを感じさせます。トゥルーリとか。
ニコラス・プロストとブルーノ・セナによる「セナプロの血脈対決」はちょっと悲しくなるので忘れたいです。

また、かつてない光景「充電できないのでマシンごと乗り換えるピットイン」はなかなかにファンキーな光景でした。徹底的に練習しまくったら軽く15秒は短縮できるんじゃないの?という大雑把さで、近年の洗練されすぎたトップフォーミュラが失ってしまった「雑さ」が見えて大変良かったです。

 

■モーターカーによるレース

今年のF1はエンジン音が小さくなってしまい非常に評判が悪いのですが、電動モーターを使ったフォーミュラEは全く違った風情がありました。そのなんだ、団塊ジュニア近辺のおっさんからするとなんというか聞き覚えのある音…っていうか、RCカーグランプリを思い出させます。まるでラジコンカーのような音。
マシン形状も「いつぞやのF1マシンをカッチョよく変えたらこんな感じになったよ!」的な、無骨なフロントウイングがたまりません。最近のF1は空力にこだわりまくって直線部分が見当たらない」レベルなので、逆に斬新。
というわけで、タミヤがスポンサーになると良いとおもいます。あとユビキタスエンターテイメントから前ちゃん連れてきて!

 

というわけで、長年のF1ファンが緊張感なくガハガハ楽しむ上では楽しい開幕戦でした。
次回は11月22日。F1最終戦アブダビGPの予選日に開催です。