ウェアラブルデバイスにワクワクさせてほしい
P3Pも始めたのですが、正直「Vitaで出してほしい、Vita借り物だけど…」って思ってるraf00です。
ウェアラブルデバイスの話題がいろいろ出てきていますね。Google Glassも一部先行ユーザーが実際に試す段階まで進んでいるようですし、Androidも「Android Wear」を発表、スマートウォッチのコンセプトを紹介しています。
正直、モトローラのMoto360はその見た目自体が好みなのでぜひ欲しい!と思っています。
で。
そんな中、日本のログバーがKickstarterで7800万円の出資額を集めて開発している、指輪型リモコンデバイス、「Ring」が国内で初めてデモられたようです。
指輪形ウェアラブルデバイス『Ring』が国内初披露!本当に魔法のようだった
のですが、うん、えーとね、あれだ。
これって要するにNEO REFLECTIONの「指マウス」とマウスジェスチャのマクロを組み合わせたようなものだよね?
正直アレです、プロダクトはともかくとしてもこの写真は物凄く滑稽だと思いました。
目の前にタブレットあるんだから、それ直接操作すればよくね?逆にすっげえ時間かかってね?
Ringを使って文字入力ができる、それはいいんだけど。にしても「文字入力がきちんとできているか、常に画面を見ながら操作しなきゃならない」っていうのは本末転倒じゃね?つうか文字入力めちゃくちゃ遅くね?それこの世の中のどんなシーンにおいてニーズがあるの?
遠隔からカメラ操作するためにRingもつってどれだけSelfie大好きなん?「はい、チーズ!」って叫びを認識したら3秒後にシャッター切るカメラアプリ作ったほうがよっぽど早くね?
と、Ringそのもののツッコミどころはコンセプトレベルからアレなのですが、このRingそのものよりもこれを作れるログバーの技術力行動力を高値で買ってほしい!というのが真の目的であるのでしょう(その点では素晴らしいプロダクトですし、公開デモにまで進めていることで彼らへの投資額は1億円では安いとも思います)。
そんなことを思うので、Ringに関する雑感はこの程度にとどめますが、一方でウェアラブルデバイスが未だ、セカイカメラなどでも感じられた「すごいでしょう?未来っぽいでしょう?」的な出オチな存在にとどまり、近未来的ハッタリ以上の日常的な存在に仕上げていこうという思考に至っていないのではないか…ということを残念に思っています。
例えば「○○ができる」という時点で何かアクティブな使い道に思い至りがちですが、アクティブなことをするのであればスマートフォンを直接使うというのが最も手軽です。特定の用途をウェアラブルに任せることで劇的に便利になる、というのであれば「ポケットからスマートフォンを取り出して使うよりも手っ取り早く」何かができるものである必要がありますし、それが実現できないのであればどちらかというとパッシブな利用法が考えられてほしいものです。
例えばNIKEのフューエルバンドの「一日の活動量を測定する」というのはパッシブな利用法の最たるものでしょう。GoogleGlassの撮影機能はスマートフォンを取り出すよりも楽に記録できそうですし、両手がふさがっていても使えるという点はメリットになると思います。
また、ウェアラブルであるのなら、スマートフォン以上に日々装着するものとしてのハードウェア構成であってほしいというのはごく自然に願うことです。
日々携行できる頑丈さ、ちょっとした雨や汗程度なら問題なく使える生活防水、そしてなにより毎日充電が必要…などとなれば面倒くさいことこの上ないので数日は使い続けられる電力性能。
そして、ウェアラブルデバイスが対応する機器の豊富さというのも考えられるべきです。
RingはRing対応の電化製品を操作できる仕様にしていくということですが、一般販売するとしてもiPhone/Androidに対応するのが精一杯でしょう。エアコンや電機ブラインドを操作したい…と思っていても対応していないのでは全く使えないわけで。
などなどを考えると、ウェアラブルデバイスというのはベンチャーがハードだけ作る…というのではなく、大手メーカーが他諸々の製品群を巻き込んで本気で開発すべきものじゃないのかしらん?と思ったりするのです。
パナソニックさんとかソニーさんとか、頑張って欲しいわけですよ。
という感じで、ウェアラブルデバイスに猛烈に期待していながらも、今騒がれている流れだとなかなかに物欲が刺激されないなーと感じています。
がんばれ、各メーカー。俺はお財布の紐を緩めながら待ってる。
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