唯一無二。圧倒的に最高なコーヒーを思い出しに上野 北山珈琲店へ。

スポンサーリンク

コーヒーが好きなraf00です。とはいえ、家で素晴らしい品質の豆を挽いてコーヒーを淹れたりするわけではなく、自宅では毎日ネスカフェゴールドブレンド(去年までエクセラ愛好家だったのだが、転向してしまった)を常飲し、会社では給茶機のまっずいコーヒーをすすり、マクドナルドとセブンイレブンのコーヒーを美味しいと思うような、とても「コーヒー通」とは縁の遠い「コーヒー常飲者」程度ではありますが。

そんな半可者のraf00ではありますが、定期的に「本当に美味しいコーヒー」が飲みたくて仕方なくなります。それも、ただ美味しいだけではなく「圧倒的に美味しいコーヒー」を。

先日友達と上野で待ち合わせをした際、1時間ほど時間が空いたので、久しぶりに「圧倒的に美味しいコーヒー」を楽しみに行きました。raf00が知る限りで最も美味いコーヒーを。

上野入谷の北山珈琲店に。

北山珈琲店。コーヒー愛好家には言わずと知れた老舗。「日本で一番美味しいコーヒーを出す店」でトークをすると、必ず10指には入ってくる超有名店です。この「日本で一番美味しいコーヒー屋」トークでリストに上がる、ランブル(銀座)、大坊珈琲(閉店・表参道)、バッハ(南千住)なども抜群に美味しいコーヒーが飲めますが──そしてバッハなどはスイーツも美味しいのですが──、純粋にコーヒーの驚きを感じさせてくれるという点で北山珈琲店に勝る店はない、と思っています。

「事務、読書、商談、その他待ち合わせ等、珈琲を味わう事以外でのご入店はおことわり致します」「30分制限」という貼り紙で有名なこの店。

以前は店の周囲にこのお断りがやたらと貼り付けられていたのですが、年々減っているようで、今回来店時にはドア前だけしか貼られていませんでした。ドアを開けるとマスターが「外の貼り紙をご覧になりましたか?」と聞いてくるのが定番。

この固いルールで北山珈琲店は有名ですが、「頑固親父の嫌な店」というわけではありません。マスターはとても物腰柔らかく、お店に入ってからの対応もとても丁寧。所謂「頑固親父の嫌な店」というのはマスターの態度が横柄であることが不快なものですが、北山においてはコーヒーこそが主役、最高のコーヒーを飲むためのルールなのです。

入店の儀式を済ませてコーヒーを注文、10分ほどコーヒーを待つことになりますが、店内を包み込む焙煎機のコーヒーの香り、静かなジャズ、小さな店内に敷き詰められた豆の麻袋、年季の入ったコーヒー用品、長期熟成させた豆のサンプル。コーヒーを飲む前から存分にコーヒーを楽しめます。まるでコーヒーのサウナのような空間、コーヒー好きのための異世界、といった趣で、まるで我慢させられているという気にはなりません。北山珈琲店を語る時に「やたらと制約の多い、ハードルの高い店」と言われることが多いですが、いやそうじゃない素晴らしい経験をさせてくれるのだと強調したい。(半年に1度くらいの頻度で通っているので、そろそろ入店の儀式が煩わしくはあるものの)

さてコーヒー。
北山珈琲店は長期熟成豆の専門店で、15年以上熟成させた豆を使った至上の逸品「雅」をはじめ、5年、10年以上の熟成豆を使った豊富なコーヒーを飲むことができます。アイスコーヒーも最高に美味しく、中でもショットグラスで出される「雫」は衝撃です。

初来店であれば雅&雫のセットが間違いなくオススメで、これまでのコーヒー観をぶっ壊されること間違いなしでしょう。その上で他のコーヒーにも手を出してみると……全部が全部めちゃくちゃ美味しいと気付きます。

そんなわけで今回は5年程度の熟成豆を使ったウェスタンコーヒー。
雅と同じく、他に類を見ない深煎り・濃厚なブレンドです。
口の中に広がる苦味は鮮烈で、しかしまろやかでどこまでも深く、香りが体中を駆け巡る。
お店のおすすめは半分ほどをブラックで飲み、後半は砂糖を入れて、最後に生クリームを垂らして楽しむという飲み方。普段ブラック派で、ブラックの状態がすでにパーフェクトに美味しいので、最近は最後にちょっと生クリームを楽しむくらいなのですが、砂糖と生クリームを入れたコーヒーは「これはどこのステキなスイーツか!」と驚くほどに素晴らしい飲み物に変わります。
両方を楽しみたくて2杯注文することもありました。

北山珈琲店でコーヒーを飲むたびに思います。

最初に西洋人がコーヒーに出会った時、それはすこぶる濃厚でどろどろした真っ黒い液体であったと言います。それを飲んだ西洋人の感動が北山珈琲店では味わえると。

そしてフランスの外交官にして美食家、シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴールがナポリのエスプレッソを飲んだ時にこれを讃えた有名な言葉、

「地獄のように熱く悪魔のように黒い、そして天使のように純粋で愛のように甘い
caldo come l’inferno, nero come il diavolo, puro come un angelo e dolce come l’amore」

とはまさにこの北山珈琲店のコーヒーであろうと。
コーヒーとは嗜好品。北山はお値段も抜群に高いのですが、それ以上の価値があります。

毎日数杯のコーヒーを飲んで生活していますが、「本当に美味しいコーヒーとはこういうものだ」と思い出すために、この店を訪れます。マスターの息子さんが店を継ぐために働いているので、今後もきっと楽しみ続けることができるでしょう。

「美味しいコーヒー」を知りたい人は是非行くべきお店です。浅煎り・薄めのコーヒーが好みでないのであれば、行かないことは大きな損失であると言えるでしょう。
この日はその足で寿湯にも行ったのですが、正直幸福度が振り切れすぎました。

また春頃になったらあの味を思い出しに行こう。

スポンサーリンク

フォローする