おすすめ漫画ベスト100冊をランキング形式で紹介する

スポンサーリンク

結局2014年も全然ブログを更新していない人、raf00です。

はてな界隈で「おすすめの漫画100冊をランキング形式で紹介する」というエントリを見かけて「うぉぉぉ俺もやりたい!」と思って書き始めたら楽しすぎるわ、改めて読みたくなって自炊したライブラリから読み始めていたらあっという間に2ヶ月が経過してしまうわで随分とご無沙汰な感じになってしまいました。
個人的には漫画をサブカル的に論考したりするタイプではないのですが、漫画エントリではあまり語られず、論考されるような種類でもない漫画に言及できるのは楽しいですね。

ランキングの企画元ネタはこちら
おすすめの漫画ベスト100をランキング形式で紹介する – しっきーのブログ

すでにチャレンジされている方はこちら。

ランキング形式で、オススメの漫画ベスト100を紹介する – はてなで語る
おすすめの漫画ベスト100をランキング形式で紹介する

この記事を書くにあたってのルールは

・ 「完結済」、「連載中」の区別はしない。
・ 漫画の神様的な位置づけの人達はランキングから除外する。
・ 客観的な評価基準があるわけでなく僕の主観でなんとなく順位をつける。

とします。「同じ作家の作品をランキングに入れない。」というルールもリンク元にはあるのですが、どうしてもどうしても個人ランキングを入れる上で被らざるを得ない作品がいくつかあるため、この制限は一部解除させていただきました。

■100位 瑪羅門の家族 宮下あきら 【kindleあり】

「魁!男塾」は漫画もアニメも見ていて好きだったはずなのに、なぜ「おすすめしたい漫画100」でこちらが浮かんできてしまったのでしょうか…。初手から自分がわかりません。
法で裁けない悪を葬り去る瑪羅門の一族の物語で、一家の戦いです。一家だけでなく、アメリカで、中東で、インドで、中国で、世界のバラモンファミリーが活躍します。
3巻で打ち切りになっていなかったらどこまで広がっていたのでしょうか。宮下あきらの頭の中ではどんな世界が描かれていたのでしょうか。聖闘士星矢で一発当てて、デカい風呂敷を広げながら最短で駆け抜けた「サイレントナイト翔」と合わせて妄想が拡がります。
ワクワクが止まりません。20年経った今も、このワクワクを貴方と共有したい。

■99位 シマシマ 山崎さやか 【kindleあり】

過去作品の人食いエピソードで話題になった山崎さやかですが、これが好きです。
不眠で悩む女性にイケメンを派遣し添い寝するお店の話。
「寄り添うけれど性的な行為は一切しない」という添い寝屋ながら、一緒に寝るというのは行為以上に恋愛沙汰になるよねーなりますよねーという感じで展開していきます。
一条ゆかり作品とあわせて、こういうクールさとウェットさが危うい泥沼恋愛作品が大好きです。いい作品です。

■98位 静かなるドン 新田たつお 【kindleあり】

こんなオッサンが定食屋で読んでるような作品が…と見向きもしていなかったのですが、随分前にPCの電子書籍スタンドで数冊購入してみたところ、すっかりハマりました。
昼は下着会社の冴えないデザイナー、夜は不本意ながら広域暴力団総長を務める完結済み超長期連載作品。
こういう二足のワラジを履いた平和主義な主人公で随所にギャグがちりばめられている…とくれば当然ラッキーマン的展開を予想してしまうもんですが、意外やアクションもロマンスも押せ押せの激熱展開。ややこしいこと考えずにガンガン読み進められます。
すごい販売数も、すごい巻数も納得の傑作です。ぜひ30巻くらいまで読んでみてください。

■97位 高校鉄拳伝タフ 猿渡哲也 【kindleあり】

どう考えても殺人拳的必殺技が乱舞するハード系格闘漫画。
バキ以上にファザコンなオールラウンダー主人公と、ウサギさんが大好きな屈強パパと、範馬勇次郎からヤムチャに華麗すぎる変貌を遂げた変態鬼龍おいたんの心温まるハートフルボッコストーリー。
本作においてはとにもかくにも鬼龍おいたんの動向に目が離せません。
本気を出すとハゲる、全裸でピアノを弾き始める、鬼龍カーでコンビニに突っ込みガリガリくんをもう一本ゲットするなどの奇行の数々、当初はラオウ・勇次郎級の扱いだったのに、どんどん格下げされてついには担当編集から「弱き者」とアオリを入れられるまでに弱体化するなど鬼龍おいたんのエピソードは語り尽くせません。
こんなに面白く、2chでも根強いファンがいるのにバキしか読んでいない人が多いだなんて信じられない!読むべき!

■96位 ニセコイ 古味直志 【kindleあり】

少年ジャンプの現役ラブコメ路線正統血統。
セクシー度はぐっと抑え目で過激な展開も少ない、「目立たないラブコメ」ですが、本作が持つこれまでのラブコメとの決定的な違いは「主人公がクズじゃない」ところ。
男女問わず人当たりがよく、初恋の相手に一途で、しかも大体のスキルが高い。鈍感なところを除けば概ねイラつかないという……よく話が成立してるなしかし。
学園エピソードの多くを消化してしまい、メイン複線の「鍵と鍵穴」話がなかなか進展しないまま引き伸ばしの新キャラクターまで投下されている状況ですが、エンディングに向かうためにはほのぼの路線を壊す必要が生じます。
そのタイミングが楽しみすぎます。

■95位 All You Need Is Kill 小畑健 【kindleあり】

デスノートが問答無用の名作だなんてことは十分に語り尽くされているし、個人的にはLが殺された後は惰性で見ていたので、小畑作品としては新作のこちらをチョイスしたいわけです。
ラノベ原作、ハリウッド映画化された「All You Need Is Kill」のコミカライズ。デフォルメ作画の「バクマン」から、デスノに近いタッチに戻してきてます。
上下巻でサクサクッと物語が展開し、バランスが程よく一気見しました。梅干食べるリタ・ヴラタスキかわいいっつう話。

■94位 じこまん 玉井雪雄 【kindleあり】

漫画としてオススメ、というよりはロードバイクにハマった人にオススメです。
ロードバイクに出会ってしまった漫画家がどんどん泥沼にハマっていく漫画エッセイ。
タイトルどおり自己満足の極みを描き綴っており、激しく共感します。
何か趣味を持つと上を上を目指してしまうものですが、この基準をどこに持つと良いのか、自己満足という基準をどれだけ楽しく受け入れるか。ひたすらに楽しそうです。

■93位 聖闘士星矢 車田正美 【kindleあり】

よくよくジャンプ黄金期を振り返って、あの頃一番好きだった漫画ってなんだったっけ…?と考えると、ドラゴンボールよりも聖闘士星矢でした。小学1~2年の頃はキン肉マンでしたけど。
ていうか、超リアルタイム世代にとってのドラゴンボールって、ジャンプ連載もテレビアニメもとにかくひたすらかったるくって見ていて辛いイメージあったわけじゃないですか。後年やっぱり凄かったなと再評価する存在ですが、コミックスで読んでもやっぱりかったるい。
その点、聖闘士星矢は続々新キャラクターが登場して、様々な組み合わせのバトルが発生して楽しかったわけです。
今読むと滅茶苦茶すぎるぞ…!と感じる点は多いものの、やっぱり熱いです。主人公チームのバトル展開的には「どれだけ聖衣が進化してもかわいい白鳥が残り続ける」氷河が好きです。師弟対決燃えすぎる。

■92位 GTO 藤沢とおる 【kindleあり】

藤沢とおるは凄いのです。漫画語りでの登場頻度は少ないものの、バランスの取れた巧みな漫画名人芸を持つ職人だと認識しています。
そんな彼の代表作GTOは藤沢とおるの職人芸が余すことなく発揮された、やっぱり名作なわけです。
単体で語られることが多いですが湘南純愛組の続編で、ヤンキー要素が前面に出ながら学校を中心とした社会問題をテーマに取り上げ、強烈なギャグも多く、少年誌的セクシーもあり、オタネタもビシバシ投下されるなど、1作品の中にあらゆる要素が詰め込まれた怪物作。1巻あたりの充実度が高いんですよねぇ。

■91位 闇金ウシジマくん 真鍋昌平 【kindleあり】

とにかく強烈で、読者を作品世界に引きずりこんでくる名作。
闇金融というメインテーマもアレですが、与沢ネットビジネスや北九州監禁殺人事件などを取り上げ、意志の弱い人間、一気にトラウマを植え付けるホラー作品でした。
間違いなく凄い作品で、自信を持っておすすめするものの、個人的には読み返すのが辛いです。個人的には「若い女くん」「洗脳くん」編がかなりのトラウマ。

■90位 監獄学園 平本アキラ 【kindleあり】

コメディ作品なのに爆笑できるほどではない…セクシーなのにグググッとおっきするかといえば間抜けすぎてその気にもなれない…そしてエロコメとしてはあまりにも画力が優れすぎている、なんとも表現しがたい怪作です。
三国志マニアのガクトと、求道的マゾヒストなアンドレが大変にイイ味を出しつつ、とらえどころのないネタとエロを楽しむ、このなんと贅沢で無駄な時間の使い方か。最高です。
キヨシと花のキスシーン…というかキス攻防は作中もっともいやらしいと思います。

■89位 デッドマン・ワンダーランド  片岡人生、近藤一馬 【kindleあり】

第1話からいきなり残虐展開で進む、特殊能力系監獄サバイバルアクション。
少年漫画的王道展開と鬱・残虐をミックスした悩ましい展開で、登場人物がゴリゴリ死にます。
高い画力といい感じのキャラクターを素直に楽しませてくれない、ガッツある作品。
テレビアニメ版はグロ度を大幅に減らしたようですが、これは原作を楽しむべき。

■88位 アグネス仮面 ヒラマツ・ミノル 【kindleあり】

業界としてのプロレスと、職業としてのプロレスラーを描いたアグネス仮面は、元プロレス好きとしてはかなりたまらない作品でした。
青年漫画+プロレス要素ありとくれば、必ず「リング内では脅威のカリスマを誇る顎の長い伝説的プロレスラー」というパロディキャラが登場するのがお約束ですが、本作もそこから外れず。
故人三沢光晴に「プロレスラーのメンタル面がよく描かれている」と評価させたけど、虎嶋夫人って馬場夫人だしなぁ…とかあれこれ余計なことを感じさせるところも旧プヲタ的にはぐっと来ます。

■87位 やまとなでしこ七変化 はやかわともこ 【kindleあり】

まだ連載してるのかすげーな。
ビジュアル系大好きな作者がビジュアル愛を惜しみなく注いでしまった逆ハーレム漫画。この設定がよく編集部に受け入れられたな!というくらい最高にご都合のよろしい、股間が濡れっぱなしそうな展開ではありますが、スナコの挙動不審っぷりは大変楽しいので良いのです。良いのです。

■86位 密リターンズ 八神健 【kindleあり】

少年ジャンプ連載作家として打ち切られ、チャンピオンに登場し、ヤングアニマルで再び打ち切られ、竹書房で成年向けを描き、チャンピオンREDで再び筆を取った、異質な経歴の持ち主八神健のデビュー作。
まず絵柄がね、大好きなんですよ。でね、優しい話を描ける作家が大好きなんですよ。なので密リターンズ大好き。
編集部のテコ入れでガッツリ人気を落とされたリアル悲しい漫画ですが、やっぱり好きだなぁと思います。
八神センセには「えろまん。(仮)」よりももっと率直なエロを求めたいです。

■85位 ブラックジャックによろしく 佐藤秀峰 【kindleあり】

やっぱりね、なんだかんだと佐藤秀峰は天才なんですよ。
様々な議論を巻き起こしたりはしましたが、漫画のストーリーを追いながら本気で歯軋りできる作品なんて天才以外には描けません。読者から見ても「そこまで頑なにならなくても…」などと感じたりしつつも、主人公の表情に心を動かされずにはいられない。戦い抜いた患者の判断と最後にガチ泣きせずにはいられない。
これがネットで無料で配られているというのは本当に素晴らしいことだと思います。ありがとう、ありがとう佐藤秀峰。

■84位 包丁人味平 ビッグ錠 【kindleあり】

後に様々な奇形を生み出したグルメ漫画のほぼ始祖といってもいい古典にして、最もイカレてる名作。
伝説のブラックカレーがとにかく有名ですが、「塩だけを使ったお吸い物がなぜこんなに美味いのかと思ったら、汗を入れてた」というエピソードもかなりトバしてます。
なお、料亭の板前である親父の特技「活け造りにして骨だけになった魚を水槽に戻すと泳ぎだす」は、骨周りにわずかに多少の肉を残すことで実際に可能な技であるようで、そんなところだけリアルなのがまたびっくりです。
というかこの作品までkindle化されてたことにもびっくりです。

■83位 羊のうた 冬目景

沙村広明つながりで読み始めたことを記憶しています。
淡々とした叙情的な作風が特徴的で、どこか学漫を想像させ…るんですが学漫ってもっとギトギトしたものですよねわかります。
「イエスタディをうたって」の人間ドラマも好きなのですが、「羊のうた」は程好いタイミングで完結していておすすめ。
一族が持つ「吸血衝動を起こす奇病」に冒された一砂と姉の千砂の物語。
肉親とだけの生活に閉じこもっていく一砂に思いを寄せる同級生の八重樫の純愛。これはマジたまりません。笑わない女に火をつけた一砂の罪は重いぞ!
淡々と静かに終わりに向かっていく作品で、とても良いのです。

■82位 オズヌ しろー大野

30代後半のゲーマーなら「しろー大野」の名前を覚えている人もいるでしょう。
ネオジオ系ゲームのイラストやSAMURAI SPIRITSのコミカライズなどで素晴らしい画力を見せたイラストレーター/漫画家です。
彼の初オリジナル漫画が「オズヌ」。
メリハリのある作画の熱い、とにかく熱いバトル漫画。
この作品で登場した拘束衣のキャラクターは個人的な歴代かっこいいキャラクター造型No1、というほどお気に入りなのですが……いい感じにストーリーが進んだ6巻で打ち切られました。
打ち切られたのですが、キャラクターの素晴らしさで今でも続きがちょう読みたい作品の一つです。
ブックオフで見かけたら買ってみてほしいのです。

■81位 カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生 渋谷直角 【kindleあり】

ネットで話題沸騰した地獄サブカル道。
アハハハーこんな人専門学校にいたなァ、そうだよねーやっぱライターって憧れダヨネー!アッレー、なんだか目から不思議な液体が流れてきたYO!なんだろうこれって、サブカル道半ばで挫折してきた人たちの怨念?
という感じでさらっと消化しないと臓腑にどす黒いものが蓄積しそうです。

■80位 BASTARD!! 萩原一至 【kindleあり】

昔すげえ絵が上手い!つって持て囃してたんだけど、今読み返すのがちょっと躊躇われるんだけど、ブックオフにはやたらめったら置かれている有名作結構あるじゃないですか。3×3EYESとかああっ女神様とかサイレントメビウスとか。
余談はともかくBASTARD!!です。
我々78年世代にとっては性の目覚めにいくばくか貢献した本作ですが、当時小学生だった自分に「知ってるかい?君が36歳になってもまだBASTARD!!は終わってなくて、その割に27巻までしか出てないんだぜ?」って教えてあげたいです。
上手いし熱いしエロいのに進みません。

■79位 実は私は 増田英二 【kindleあり】

チャンピオン連載中の宇宙人、未来人、異世界人、超能力者、もしくはそれに類する者が登場するラブコメです。
諸君私はラブコメが好きだ諸君私はラブコメが好きだ諸君私はラブコメが大好きだ。キュンと来るお色気が好きだ、ほのぼのとした恋の話が好きだ…………でも人外が恋ほぼそっちのけで暴れまくる話は?最近はっきり恋を自覚したけどそれはそれでメチャクチャな展開で収集がつかなくなりつつある話は?
好物です。
ニセコイと違いはっきり好意が伝わりながらもダラダラ続いている状況ですが、そこは人気作が崩壊したって連載を引き伸ばすチャンピオン。多分終わらせないのでしょう。
よって、今を楽しみましょう。

■78位 デトロイト・メタル・シティ 若杉公徳 【kindleあり】

「おすすめしたい100作」を考えると、どうしても時代の移り変わりで色あせてしまうギャグ漫画は入れにくいものです。後年読み返したいギャグ漫画って本当に少ない。
DMCもこのパターンに違わず、一気に持ち上げられて今では語られない存在になってしまいました。
しかしそこは連載当初から時代性なんて関係ないデスメタルがテーマ。
あと5年くらい寝かせておくと、いろいろすっかり忘れて改めて楽しめると思います。
いやでもすごくよくできた漫画ですよ。

■77位 ワカコ酒 新久千映

孤独のグルメのヒット以来、食べ歩き漫画がどれだけ出てしまってるんでしょう。
出しすぎじゃないですか、埋もれてしまうんじゃないですか、っていうか「大人の週末」読めよ「大人の週末」を!…などと思ったりもするのですが、ワカコ酒は別格です。
一人酒の大好きなシングル女子が、毎回酒とつまみを楽しむシンプルな構成で、各話6ページ程度とボリューム少な目、いかにもブーム後期に出てきた雨後竹の子の一本といった風情ですが、個人的に大好きです。
ワカコが美味い酒、美味い飯を食らったときの「ぷしゅー」表現がかわいいから。
そのためだけに買う価値がある。
いやこう、グルメ漫画なのに女子力を失っていないところとか、メニューのチョイスに柔軟性があって「くそ、いいねえそれ」と感じさせるところとか良いところは他にもいっぱいあるのですが。
それはそれとして「ぷしゅー」が極上なのでそれで良し。
軽い作品なのでkindleで読みたかったところですが、意外にもkindle非対応。

■76位 速攻生徒会 小川雅史

ランキングの中に散見されるコミックゲーメスト系漫画のうち、最も売れたやつ。
メタ格闘ゲーム格闘漫画で、格闘ゲームのパターンをいちいち踏襲(投げキャラとか待ちハメキャラとか)、キャラクター名を声優の名前にしたためメディアミックスとして発売されたドラマCDが当時としては豪華すぎる声優陣になったりと、当時のゲーム界隈オタクを喜ばせる要素満載でした。
この漫画もコミックゲーメスト連載連載中に新声社倒産で未完のピンチに陥ったものの、講談社アフタヌーンKCが救済、無事完結しました。
そういえばサターンでゲーム版が出ていたはずなのだけど、これの評価を一度も見聞きしたことがない。

■75位 ベルセルク 三浦建太郎 【kindleあり】

グラップラー刃牙と並んで、「例え現状に不満があろうがオススメせざるを得ない作品」として挙げなきゃなりません。良いものは良いのです。
鷹の団編は混じりっ気なしの名作ですが、キャスカを守る孤独な戦いも、魔法使い登場からのファンタジー路線もまた、個人的には大好物。ガッツの強さが限界突破しないように制限もかかってきて実に良い。ただ、クシャーンと化物鷹の団がインフレしすぎていて、本当に大丈夫なのでしょうか。

■74位 みんなはどぅ? G-ヒコロウ

ヒコローは、ヒコローはどこにいったのですか?
ゲーメスト愛好家ならばヒコローは外せません。妙ちくりんなテンションと作画でトリッキーな作品を連ぱ……稀にお届けしてくれた、ネットで名前が挙がるたびに「彼は食えているのか?」と心配される彼…。
2010年に「×××のゴアちゃん」という新作も出て「生きてるんだ!」と感動させてくれた彼の代表作が(オルロックではなく)「みんなはどぅ?」。妙ちくりんなテンションの、ゲームを中心とした日記漫画。

ゲーメスト及びコミックゲーメストという一瞬の徒花を思い出すとき、そこには常にこの漫画があるんだ…。

■73位 鉄鍋のジャン 西条 真二 【kindleあり】

グルメ漫画の穴をガバガバに開けてしまった戦犯の片割れ。もう一つは中華一番。
グルメ漫画における禁じ手、「薬物利用」は始祖である味平が達成してしまいましたが、「対戦相手の実食に入る前に満腹にさせてしまう」「スプリンクラーを作動させて対戦相手が調理できなくする」などの残虐ファイトで勝ちを奪っていく様はまさに極悪。また、水料理で水道水を使って馬鹿にするなどこれまたどこか味平を彷彿とさせるシーンも有り、もしかしたらジャンこそが料理バトル漫画の正統継承者だったんじゃないかと思わされます。

■72位 いとしのムーコ みずしな孝之 【kindleあり】

動物漫画なら俺はこの「いとしのムーコ」を選ぶぜ!
動物漫画は「やるぜ俺はやるぜ」でおなじみの名作「動物のお医者さん」や「ホワッツマイケル」、最近だと「しろくまカフェ」なども大変楽しいのですが、動物と人間では完全にはわかりあえない…そこがいいのだと思うのでこれ。
擬人化しない、話が伝わらない、でも小松さんが好きで好きで仕方ないし、小松さんもムーコがかわいくてしかたないからOKという。全体的にムーコかわいすぎる。
Twitterでリアルムーコが活躍していますが、これもまたかわいすぎる。

■71位 ジャングルはいつもハレのちグゥ 金田一蓮十郎 【kindleあり】

少年ガンガンが物凄くパワフルだった時期の良作品。
連載当時は「知り合いに好きな人全然いねーなー」と思っていたのですが、歴代オススメ漫画ネタにはなぜか結構な頻度で登場するのでやっぱり人気なのでしょう。アニメ化されたし改題のハレグゥもあわせれば13年間も連載してたし。
ガンガンの先輩であるパプワ・グルグル的な「大自然が舞台の不条理ギャグ」を継承しつつ、少年誌としては不釣合いな激重な問題を抱えた登場人物が登場し、ともすればシリアス展開に陥ってしまいそうになりつつもすんでのところで回避するという、ずいぶんと厄介な作品でした。長期連載になり「ハレグゥ」になると完全にダレるのですが、「ジャングルはいつも」は不思議なバランスの取れた面白い作品です。

■70位 BTOOOM! 井上淳哉 【kindleあり】

リアルボンバーマン。
南海の孤島に置き去りにされた人々が、数種の特性を持つ爆弾で殺しあう殺人ゲーム。バトルロワイヤル的な舞台でサバイバル、知略戦とくればシンプルに燃えます。
物語序盤は若干のかったるさがありましたが、グングン面白くなっていてきています。
ストーリーが進み、ゲームルールに沿ったアクションから推理サスペンスに変調してさらに熱くなっており、今後も楽しみにしている作品です。

■69位 シティーハンター 北条司

今改めて考えてみると、なんでこんなに骨太な作品が少年ジャンプに掲載されていたんだろう…と思わされます。
当時は16tやもっこりに目が行っていましたが、ガッツリと王道なハードボイルド。
槇村存命時の話をもっと読みたいものです。
実は単行本は売れに売れたものの連載への投票が少なく、非常に冷や飯を食わされた上に最後は打ち切り同様の扱いを受けたという厳しい状況があった模様。
確かに終盤、重要人物が登場しながらあれれって感じで終わったもんなぁ…。
アニメ版も最高で、ジャンプの80年代を語る上では欠かせません。

■68位 正しい恋愛のススメ 一条ゆかり 【kindleあり】

少女漫画界の大御所、一条ゆかりの作品。
「てきとーに」過ごしていた竹田が、完璧委員長護国寺に出張ホストのアルバイトに誘われる。その中で出会い本気の恋を覚えた女性は自分の彼女の母。
親子丼展開も良いのですが、クールで完璧な護国寺くんがとにもかくにも良い奴で困ります。
ソープドラマのような泥沼展開ながら、ぐっと心を掴んで離さない名作です。

■67位 暗殺教室 松井優征 【kindleあり】

巧い。
バトルロワイヤル的な設定でハートフル学園コメディを展開しつつ、ほどよくバトルを挟んで中弛みさせない松井優征の匠の技。
キャッチーなルックスの殺せんせーでグッズ展開もウッハウハ、生徒数が多いのでエピソードを小出しにしていくだけでストーリーも長持ち、と。
ネウロではかなり癖の強かった画風がすっきりまとまって読みやすくなり、より広い層にウケるように。すっかりやられましたよ。
少年ジャンプの「少年誌の良心」をがっつり獲得したあざとい作品ですが、正直楽しいです。

■66位 乙嫁語り 森薫 【kindleあり】

狂気的な書き込み密度の森薫最新作。
ショタっ子と天然お姉さんの結婚生活…はともかく、こだわりの料理描写が最高に美味しそうです。
絵が上手い漫画家というのは最近では珍しいものではないですが、漫画を読んで「眼福」という言葉を使えるのはこの作品をおいて他にないでしょう。

■65位 聖☆おにいさん 中村光 【kindleあり】

こんな微妙な宗教モノを描けるのは日本だけ…と言われながら、アメコミではジーザスが敵をぶち殺し大活躍してたりするのでふつーです、ふつー。
そんなことよりも聖おにいさんの凄いところは、ガチクリスチャンほどクスリと笑えるわかりにくい小ネタの数々。
なお、私試みに本作を所属教会の司祭様に見せたことがあるのですが、司祭様爆笑してたぞ。
がんばって聖書を読み解きながらネタを考えているんだなぁという姿勢が見て取れるので、悪い気がしないという。
いい加減ネタも枯渇するだろう…と思わせてじっくり続いているのは作者の力です。

■64位 ご近所物語 矢沢あい 【kindleあり】

NANAとパラキスも好きなんですが!
ちゃんと流されずに話を描き続けていたのはご近所だよなと思います。
ナイスバディ子が大変良いわけで、なんで勇介は歩とくっついちゃったんだよーと思いました。幸田実果子?あぁそれはどうでもいいや。

■63位 PSYCHO+ 藤崎竜

藤崎竜といえば封神演義で、あの作品も大好きなのですが、かなりクセの強い藤崎竜の特徴がよく出ているのがこのPSYCHO+です。藤崎竜はやっぱりホラーよりもファンタジーよりもSFだと思うわけですよ。
とかいいながら、水の森ちゃんが大好きなだけです。これが打ち切りになったのは本当に惜しい。惜しいんだけど確かに少年ジャンプ向きではなかったなぁ。

■62位 DRAGON QUEST -ダイの大冒険- 稲田浩司 【kindleあり】

「ポップが主人公だろwww」
みたいに言われますが、普通にポップが主人公だと思います。人間関係の豊かさ的にも。それはともかく、超有名原作付きながら、敵キャラの見事な生き様や、ニセ勇者ご一行のドラマなど細部に渡って熱い展開を見せたのは見事と言うほかありません。
ところで本作はドラゴンクエストのメディアミックス戦略のうち、テレビアニメは勇者アベル伝説として、コミックはダイの大冒険として派生した経緯があるのですが、アベルが(個人的には好きだけど)地味に終わり、ダイ大アニメが大失敗した中、漫画版が今も語り継がれているあたり、三条・稲田コンビは偉大だったなぁと改めて思うのです。

■61位 papa told me 榛野なな恵

【一部kindleあり】
過剰に大人びた少女的場知世とカッコよすぎる作家で父の的場信吉が自由で創造的な父子家庭を築いているお話。小学生女子の視点で孤独さを感じさせる人たちを描いた意外な社会派ながら、どことなくつかみ所のないファンタジー感も感じさせる名作。
国語の教科書に取り上げられる数少ない漫画の一つ。
確か絵本作家であるウチのお袋が好きで買ってて読んで気に入ったという。

■60位 アイアムアヒーロー 花沢健吾 【kindleあり】

日本版ウォーキングデッドたる、ゾンビワールドサバイバル漫画。
1巻で非モテな英雄の日常を、2巻で日常の中に怪異が、3巻で日常が崩壊していく…という見事な展開でガッツリ読者の心を掴んだ序盤は神というほかありません。
長期にわたるゾンビサバイバルを描くにあたって、主人公を極度に臆病な非モテ男性にしたのは実に花沢健吾らしいところで、他のゾンビ漫画と決定的に異なるものにしていて素晴らしいです。覚醒ZQNや融合ZQNが登場してこの先の展開が全く読めなくなってきました。ZQNや周辺のスケールがインフレする中、英雄がどう立ち回るのか、今後も楽しみです。

■59位 パティスリーMON きら 【kindleあり】

初恋の元家庭教師の超イケメンお兄さんを追ってパティシエになるも、文句のつけようがないイケメンよりも無愛想な夢追い人に心奪われてしまった処女の話。
ああなんという少女漫画お決まりパターン。
無愛想なケーキ職人大門もメチャイケメンツッチーも良いヤツすぎで、総じて気持ちよく読める作品です。
ものすっごくドラマ化しやすくて、安牌な作りにできそうなのになんでドラマ化しないのかねー。

■58位 ハッピーマニア 安野モヨコ 【kindleあり】

花とミツバチや働きマンもいいけど、安野モヨコが一番安野モヨコらしいのはやっぱりハッピーマニアですよ。安野モヨコといえば暴走特急、暴走特急といえばハッピーマニア。徹底的に愚直なシゲカヨを描ききったのがすげえ良かったわけです。というかあれですよ、当時「ハッピーマニアがバイブル」と言っていた女性が結構いたようですが(amazonのレビューでも散見されますね)、ちょっと連れて来いよ話を聞かせろよんでこのあと道玄坂行こうか。

■57位 レベルE 冨樫義博 【kindleあり】

富樫が漫画界に居並ぶ天才を超えた超天才であることが証明されたのはひとえにこの作品があってこそ、と思います。こんなもんオススメに入れないわけにいかないじゃない!One and Onlyな世界観を持つ富樫のフルパワーが炸裂したSF作品で、この作品によって「斜め上を行く」という言葉が生まれたことは改めて個別に評価されるべきだと思います。
レベルEのEはエイリアンのE…というつもりだったんだけどスペル間違ってたという後年の告白に爆笑しました。

■56位 ハイスコアガール 押切蓮介

70年代後半から80年そこそこ生まれの、元ゲーム大好きっ子たちのハートをグッと掴んで離さない、アーケード・格闘ゲーム中心の懐かしゲーム漫画。
ただいまSNKプレイモアと絶賛大喧嘩により連載停止中。
完全にシンクロする世代として、思い出と重ねて切なくなりまくりです。
よくよく考えると「オッサンゲーマー世代の家庭用ゲーム・ゲーセンあるある」でしかないんじゃないか…とも思うのですが、それでも「こういう時代があった」ということが作品として後世に残されてほしいので、なんとか厄介な訴訟を切り抜けて販売を再開してほしいものです。せめて、小春との結末だけはなんとか。

■55位 D.Gray-man 星野桂

なんでこんなことになっちゃったのだろう…。
美麗な作画とすっげえ中二病っぽい設定が混ざった少年ジャンプ正統派バトル漫画で、BL属性持ちに大変愛された作品です。意外とコミックスの売上がデカく、累計発行部数2000万部。
連載24巻にして急速に能力インフレを起こしたり風呂敷広げすぎてたりといかにも危うい展開を見せつつ、キャラ設定が大層熱く、楽しく読み進められます。流行の要素をいろいろ詰め込んでいるっていうのはなんだかんだと安定感ありますね。

■54位 よつばと あずまきよひこ

あずまきよひこは天才過ぎて困ります。
「あずまんが大王」も大層面白かったのですが、よつばやよつばをとりまくたくさんの登場人物たちの台詞がたまりません。
「うごくな! ノンストップ!」は色紙に書いて飾りたいほどです。
素晴らしくて素晴らしくて仕方ないのですが、世の中にはよつばと!を讃える声なんてたくさんあるのでAmazonのレビューでも読むといいよ。

■53位 狼の口 久慈光久 【kindleあり】

テーマは残酷な処刑。
セクシーなお姉さんも強そうな闘士もガンガン死ぬ。がんばってがんばって、惨たらしく死ぬ。状況は一向に良くならないドS(もしくはドM)漫画。
中世ヨーロッパものが好きな人には、ダークな側面を丁寧に描く本作は大いに気に入っていただけると思います。
そして最新6巻でついに最高の処刑シーンが描かれます。カタルシスってやつだな!

■52位 孤独のグルメ 久住昌之 【kindleあり】

ネットでは今更魅力を語るまでもないでしょう。大好きな作品です。
本作はドラマでもファンが多いのですが、あちらは基本美味しいものをただ美味しくいただいている構成。原作版はチョイスをしくじったりジェットのせいで歯車が狂ったり、気合を入れて店に飛び込んだら期待のものがなかったりと、数々の残念さが伴います。えいやと飛び込んでハズレるのも独り飯の醍醐味。これこそが孤独のグルメの醍醐味だと思います。
原作者のエッセイ、「野武士のグルメ」も数々の失敗や不安が描かれており、原作好きにはたまらないものとなっているのでオススメです。

■51位 電影少女 桂正和 【kindleあり】

少年ジャンプ恋愛漫画の中でも傑出した存在として、挙げないわけにはいきますまい。
ラブコメだったのは序盤まで。以後は「モテナイヨーダ」というネーミングが完全に浮いてしまうほど重みのある恋とSFとエロスの作品になり、そして今見てもグッとくる絵柄で何度も読み返してしまいます。
もえみ・伸子に萌え狂ったりもしましたが、神尾まいの視聴覚室のアレがもう羨ましくて羨ましくて仕方ありません。

■50位 高校デビュー 河原和音 【kindleあり】

部活一筋だった主人公晴菜が高校入学を期に彼氏を作ろうと努力するものの方向がズレまくり限界を感じていたところ、超絶イケメンなヨウに出会いモテを学ぶ…というスタートを切ったものの、だいぶあっさりヨウと付き合うことになり、以後めくるめくイチャラブストーリーが展開されるというイチャラブストーリーです。
一途で単純で一所懸命な晴菜と、元彼からアプローチされたりはしたものの全く揺らがないヨウの関係は15巻通して基本揺らぐことがなく、作中の悩みも「ハン、なんだその惚気は」という感じだったりと圧倒的に平和な漫画なのですが、晴菜の単純暴走っぷりで持たせていて飽きません。

■49位 Monster 浦沢直樹

なにかと絶賛されるマスターキートン、日本のノスタルジーを絡めたこともあり固定ファンの多い20世紀少年に対しあれこれケチがつくMonsterですが、やはり素晴らしい作品です。「逃亡者」を基本に海外映画やドラマをパクりまくったパッチワーク作品などと呼ばれますが、医療倫理や児童虐待、ドイツ社会、冷戦構造など様々なテーマを1作品に組み込み人情話と人情の通じない闇の狭間を描ききれるのは浦沢直樹ならではだと思うのです。
Monsterはキャラクターが実に魅力的でした。執拗過ぎる凄腕警部ルンゲ、超人シュタイナーを身体に秘めたグリマー、端役から躍進した高慢お嬢様エヴァ。エヴァの立ち位置は実に素晴らしいです。
しかし考えてみると浦沢直樹ってほんと多作でヒット作が多いですな。

■48位 ロトの紋章 藤原カムイ 【kindleあり】

ドラゴンクエスト漫画としてダイ大ばかりが語られますが、藤原カムイの「ロトの紋章」は忘れちゃいけません。鋼の錬金術師がダークファンタジーとして名高いですが、ドラクエ原作ながらダークファンタジーを描いた「ロトの紋章」を忘れちゃいけません。
序盤、竜王に命令されて友達モンスターを犠牲にしてしまった小悪魔のエピソードを描いたり、主人公の母兼姉的なキャラクターをあっさり殺したり、キラの実兄でダイ大ならヒュンケルにあたるサーバインが装備していた魔剣に焼かれて死んだり、ラスボス戦がAKIRAみたいだったりと、ドラクエでもここまでやれるんだーと感心させてくれます。個人的にはダイ大とは別物としてダイ大よりも好きです。

■47位 うしおととら 藤田和日郎 【kindleあり】

藤田和日郎の熱量の高さは尋常ではなく、よってごめんなさい「1作家1作」の禁を破ります。
少年漫画としての熱さ、藤田作品ならではの泣かせ、あの独特な絵柄ならではの狂気。
各エピソードも、とらのさりげない優しさかっこよさも、凶羅の最後も、あぁそして秋葉流の最後も、全部が最高です。からくりサーカスはよりダークな領域に踏み込んで別の味わいを出していますが、正統派なうしおととらは藤田和日郎の魅力を全力で感じられてたまりません。

■46位 AKB49~恋愛禁止条例~ 宮島礼吏 【kindleあり】

本家AKB48はだいぶどうでもいいんですが、AKB49はひたすらに熱いです。
AKBを目指す同級生に片思いしたミノルが、彼女をサポートするためにオーディションに女装して忍び込んでみたらうっかり合格しちゃって…という女装子ストーリー。
下克上を狙っていくというAKBの構造と少年漫画のお約束がマッチして激熱です。
あと作中登場する秋元康が毎度かっこいい。作画も完全に秋元以外の何者でもないんだけど、いちいちかっこいい。
AKBが別に好きじゃないraf00もハマるので、読むといいと思います。

■45位 白衣のカノジョ 日坂水柯

同じアパートに住む科学の教師と保険の先生がイチャイチャイチャイチャする話。
ガチで数学しすぎていて難解すぎた「数学ガール」の作者が、本気でイチャラブを描きます。
生中出しするかしないかで悩んだりしつつもいやらし度は低く、とにかくイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャしやがってこの野郎…!と羨ましく感じながらもほのぼのします。

■44位 TOKYO TRIBE2 井上三太 【kindleあり】

はてなを中心とするコアネットワーカー界隈では一切語られることのない作品ですが、好きです。
架空の町”トーキョー”に存在するトライブ(族)の抗争を描いた作品で、今年「バトルラップムービー」として映画化されましたね、それは知ったこっちゃないわ。連載当時ヴィレヴァンが強烈プッシュしたり専門のグッズショップがオープンしたりと、ストリートカルチャーに確かな影響を与えた…こともどうでもいい。のですが、「ストリート的ななにか」を他に見られない形で漫画で表現し強い影響を与えたことは間違いなく、面白いです。
そういえば作者井上三太は松本大洋の従兄弟だったりして、漫画史的に欠かせないキャラクターだよな、と。

■43位 Compiler 麻宮騎亜

麻宮騎亜といえばサイレントメビウスが大好きだったなぁ…などと思いつつ、より好きなこちらをランクイン。続編「アセンブラ0X」もあわせてどうぞ。
主人公の家に不思議な力を持つ美女2人が現れてなしくずしで同居するお約束パターンの(ここまで棒読みで)パロディてんこもりコメディ作品。
アニメ漫画特撮などのパロディと麻宮騎亜の個人的な好みをごった煮にした作品で、バブルの残り香とあっけらかんとしていた当時のアニメ業界風を感じさせ…これじゃなんだか褒めてないみたいですが、いい感じのノリです。
ドラマCDが大変よかった。

■42位 ピルグリム・イェーガー 伊藤真美

コミックコンプで大塚英志原作でJAPANを連載するもメディアワークス事件で打ち切り、主にカプコンもののアンソロジーで注目され、「ウォーザード」のコミカライズなどを担当した「コミック・ゲーメスト」系作家、伊藤真美。
これまた素晴らしく達者な絵を描かれる作家で、コミケに通っていた当時は寿りんどう丸名義の同人誌を買い漁ったなぁというくらいファンでした。
その彼女が冲方丁と組んで始めたのがこのピルグリム・イェーガー。宗教革命期のヨーロッパを舞台に2人の少女とローマカトリック、プロテスタントが戦う壮大なストーリーでした。
伊藤真美の絵柄と冲方丁の重厚でうざったい設定が抜群にマッチし、最高に熱い連載が続いていたのですが……途中で途切れました。
で、そのあと2010年にマガジンイーノで「秘身譚」の連載を始めたのですが、これまた休刊タイミングで切られました。
20年来のファンなのですが、いつになったらきちんと連載を読めるのか……。

■41位 新世紀エヴァンゲリオン 貞本義行 【kindleあり】

ついに単行本も完結しました。
漫画版エヴァンゲリオン通称貞本エヴァは、アニメ放送から半年先立って連載が開始され、19年に渡り(長い休みなどを挟みつつ)続けられました。
ナディア大好きだったraf00は、Newtypeでガイナックスの新作が始まると知り、連載数話目から貞本エヴァを読み始めたことを思い出します。
貞本エヴァはアニメ版と異なりシンジくんがやたらと生意気で、ミサトが癇癪持ちだったりとキャラが異なります。腐的要素がどうでもいい男子としては、カヲルのことを馴れ馴れしいと拒否するあたりも楽しめました。
ついにエヴァの一つが「完結」したことに感動しつつ、読み切りの最終巻エピソードに新劇場版の続きが観たくてたまらなくなります。

■40位 グラップラー刃牙 板垣恵介 【kindleあり】

一連のシリーズなのに、「グラップラー刃牙」だけが名作と呼ばれたりしますが…同感です。いや、最凶死刑囚編までは好きですよ。
地下トーナメント編は何度読んでも激熱。今更語ることなどないほどに語り尽くされた名作です。

■39位 もやしもん 石川雅之

「菌」が主役の農学漫画……のはずがだんだんと「酒」が主役の農学漫画に変化していったようなーいないようなー。
全13巻でついに完結。沢木や美里たちと過ごした素晴らしい10年間が終わりました。
なんでしょうね、彼らと大学生活を過ごしていたような感じがします。
そういえば本作は様々な企業とのタイアップが連載中にガンガン行われた珍しい作品でありました。ガッツリ面白くてためになる、その上企業からの受けもいい…そんな稀有な存在ですね。

■38位 モテキ 久保ミツロウ 【kindleあり】

ドラマ版、映画版もヒットし問答無用の人気作になりましたが、モテキは偉い。
男性向け漫画でこれだけ男性を苦しめる漫画もそうはありません。
土井亜紀が好きで好きでたまらないのですが、いつかちゃんとか夏樹に心揺れる気持ちわかるわーちょうわかるわー。
連載中ガッツリハマりまくりましたが、ドラマ版・映画版がミツロウ直々に指名した大根仁監督が完璧に映像化していてこれまた極上でした。

■37位 オールラウンダー廻 遠藤浩輝 【kindleあり】

現在連載中の作品の中でもかなり個人的お気に入り度の高い作品です。
総合格闘技修斗をテーマにした総合格闘技漫画で、マイナー格闘技に打ち込む人々の日常を鮮やかに描いています。作者である遠藤浩輝がTwitterで「スポーツ漫画全般で主人公が成長するのをじっくり描いて面白くしていく余裕が最早雑誌にはない」と発言されていましたが、その作家の作品が「成長をじっくり追う面白い作品」であるのはさすがとしか言えません。なんたって初勝利するのが2巻の後半。主人公の才能が明らかになるまではさらに長く連載を読んでいくことになります。
かといってダルい話ではありません。打・投・極と幅の広い総合格闘技ではやることが非常に多く、日常のトレーニング風景が細かく描かれています。
連載はアマチュア全日本選手権まで進み、ようやく主人公が要注意選手として意識され始めてきました。昨今流行り出している長身女子であるマキちゃんとの恋模様も少しは進んでほしいなぁと思いつつ、これからの展開がすっごく楽しみです。

■36位 アイシールド21 村田雄介 【kindleあり】

アメフトをテーマにこんな名作を作れるんだと感動しました。
泥門メンバーがいずれもステータスが爆発的に偏っていて一芸(その一芸がトップクラスなんだけど)のみであるところをヒルマが上手くまとめ、対戦相手もめちゃくちゃ個性的でいながらしっかりと熱いストーリーが成り立っている神がかった漫画でした。
キャラとしては阿含が最高に熱く、神龍寺ナーガ戦は完璧。
あとさりげないシーンですが、巨深ポセイドンの小判鮫先輩がコンプレックス満載の発言をするも、筧と水町に心から慕われていたところはガチ泣きしました。
各対戦校もしっかり努力して、がんばっているんだというのがしっかり描かれているのは素晴らしいことです。日常生活全く想像できねぇけど。

■35位 Halem Beat 西山優里子 【kindleあり】

「スラムダンク」「DEAR BOYS」という高校バスケ漫画の超名作の影にどうしたって隠れるし、少年マガジン掲載なのに腐女子要素強いし…と、結構辛口に語られることが多いですが、個人的には大好きな作品です。
当初ストリートバスケ編として始まり、その後高校バスケ編に、そして再度ストリートに戻るという展開で、登場人物の様々な側面が描かれています。
スラムダンクとは一味違った味が出ているので、未見の人は一読してみてほしい作品です。

■34位 アタゴオル玉手箱 ますむらひろし 【kindleあり】

宮沢賢治作品の漫画化で有名なますむらひろしの代表シリーズ。
人間と猫が同じ言葉、同じ文化を持つ架空世界を舞台とした物語です。
ますむらひろしのライフワークとして様々な媒体をまたいで連載が続けられていますが、その中でも最も中心的なシリーズとしてアタゴオル玉手箱をおすすめします。
極悪なトラブルメーカー、ヒデヨシを主人公に、非常に特殊な世界を過ごし、またある時は冒険し、あるいは戦うハイファンタジーです。
一時期絵本雑誌MOEに掲載されているように他の漫画とは大きく異なる読後感を持つ作品。これは知らない人はぜひ読んでほしいと思っています。

■33位 げんしけん 木尾士目 【kindleあり】

あらすじ説明など不要ですね。
初代も二代目も大好きですが、1巻の「こいつら自分が頭いいと勘違いしてるの。本当は頭しか使ってないだけなのにね」というセリフはオタクの生態を描いた序盤展開でも屈指の名台詞だと思います。げんしけん語りでここを取り上げる人がぜんぜんいないのが不思議なくらい。まぁこれを認めるとネット愛好家のかなりの人間が被弾するわけですが(俺も被弾して感動したのですが)。
というわけで、序盤のオタク生態がリアルに出ていた時期はとびきり好みです。話が進むにつれて作品そのものが萌えに飲み込まれていく様は俺妹のようですね。

■32位 サルでも描けるまんが教室 相原 コージ,竹熊 健太郎

何年経っても名作は名作ですね。80年代の漫画を研究し尽くした竹熊健太郎と相原コージによる、「まんが教室」の体裁を持った漫画論にして史上屈指のギャグ漫画。
ごく冷静な主要少年誌比較グラフだけでも爆笑できます、特にチャンピオン。
この漫画が後の漫画界に与えた影響は大きすぎます。
なお、90年台初頭に読んで感動したものの、某漫画専門古書店での買取価格が非常に高かったために手放した後、どこの古本屋に行っても見つからず難儀した経験があります。再復刊は大変ありがたかった。

■31位 岸和田博士の科学的愛情 トニーたけざき 【kindleあり】

おすすめ100冊を挙げてもこの作品はここ以外じゃ紹介されないのではないでしょうか。それにしてはインパクトが強すぎますよこの作品は。というトニーたけざきの代表作。
マッドサイエンティスト岸和田博士がマッドサイエンティスト的な様々な所業によりあれこれ迷惑をかけたり殺しかけたりしつつこんなこともあろうかと用意しておいた発明で事態を悪化させたり問題は解決するんだけどもっと悪いことになったりするコメディ。
単位としての「1都庁」、都庁ロボを最初にネタにしたのは…たぶんこの作品。たぶん。
ギャグ漫画は急速に風化するものですが、本作はいつ読んでもニヤニヤできます。

■30位 東京トイボックス うめ 【kindleあり】

ゲーム業界漫画として、弱小ゲーム制作会社が納期と品質とパブリッシャーと戦う、ネットでは特に人気の高い作品ですね。
本業の方々にボコボコに叩かれたりしていましたが、元ディレクター職として百田モモの試験採用期、1日…あと半日…あと数時間あるじゃんと引き伸ばして〆切を過ぎてしまうシーンなどは全く他人事ではなく傷口をグリグリえぐります。
連載中、現実世界では据え置きゲーム機が勢いよく凋落、ソーシャルゲームが台頭するなど作品内容に影響を与える変化が起こっていたことは(ランキング上位で紹介するCapetaも同様ですが)、リアルタイムに話を追っていた人間として記憶しておきたいところです。

■29位 Beck ハロルド作石 【kindleあり】

「音楽漫画」は音の出ない漫画というメディアでどれだけ「音」を表現できるかが問われるあたりえらい難しいジャンルであるわけですが、その中で燦然と輝く名作(NANAは音楽漫画としては音楽成分少なすぎると思う)。
基本の音楽表現は「なんてへヴィなリフだ…!」⇒「東洋人とは思えないファンキーなベース!」⇒「(主人公が歌いだすと言葉にならない!)」というパターンの繰り返しで、それを台詞として出しちゃうのもどうかと思うのですが、音楽ギョーカイ的なインディーズバンドサクセスストーリー的なわかりやすいストーリーがガッツリテンションを上げてくれます。
で、本作は「フェスがむやみやたらと激熱」が特徴。
雨の「グレイトフル・サウンド」、イギリスでの「アヴァロン・フェスティバル」という本作の山場で、ガッツリと鳥肌を立たせてくれます。

■28位 天上天下 大暮維人 【kindleあり】

連載中は散々な言われっぷりでしたが、俺はずっと好きだったぜ天上天下。
部活が武道だらけ学園格闘モノという伝統的なフォーマットながら、異能モノに寄り道したりファンタジー要素溢れたり半分以上過去編だったり主人公の髪型が変だったり、後半主人公が囚われの身だったりとあっちこっちに話が飛びまくる作品ですが、大暮維人の画力がぐんぐん上がってタダ事じゃないテンションでした。
雅孝が当初からいい感じの見せ場を作りつつ、終盤一気に主人公格に登り詰める、包茎出世物語。何度読んでもいいです。

■27位 いちご100% 河下水希 【kindleあり】

よかった。本当に良かった。最高でした。
少年ジャンプラブコメでは電影少女に並ぶ存在である…といいたい。
東城/西野論争でネットが大荒れに荒れたのも懐かしいですが、個人的にはさつきが選ばれなかったのだからもうどっちでもいいやって感じ…もとい素晴らしい結末だったと思います。
真中が煮えきらなさすぎるへタレであるあたり実に素晴らしいです。ラブコメは主人公がへタレであるほど読者的には「くあぁぁぁぁっ!俺なら!俺ならここでこうするのに!」と熱くなれるので良いのです。ただし誠は氏ね(エロゲだが)。その熱さの点でいちご100%は際立っており、どうにも煮え切らない真中に対するアピール力が足りなかった東城をヒロイン落ちさせたのは実に正しい選択でありました。

■26位 SLAM DUNK 井上雄彦

ランキングに入って当然だし、今後100年漫画を追いかけたとしても絶対にランキング上位にいるだろう完全完璧な傑作で、今更掘り返すところも少ないし、今更読んでいない人なんていないよねって感じでコメントを書くのが難しいのですが。
そういえば登場キャラの中で桜木花道が特に好きなのですが、シュート合宿後の桜木軍団のようにここまで「主人公の成長を喜び、成長したなぁ」と思わせてくれる作品もなかったなと思います。
「ダンコたる決意」を身につけた時、流川にパスをした瞬間、安西先生だけでなく読んでいるこちらも拳を握り締めました。山王編の熱さったらホントもうどうかしてますよな。

■25位 血界戦線 内藤泰弘 【kindleあり】

トライガンの内藤泰弘が連載中。
かつてNY、今は異世界となった舞台で吸血鬼を始めとする「世界のバランスを崩す存在」と戦う秘密結社ライブラを描く「必殺技の名を叫んでから殴るアクション漫画」。
数話からなる短いエピソードを積み重ねていく形式で、しっちゃかめっちゃかな世界だけどちょっといい話を描いています。
トライガンの「ネオ西部劇」から離れて、好き放題内藤ワールドが展開できるようになったら?そりゃもうテンション最高潮でしょう。
メチャクチャな能力や事件を上手いこと纏め上げていて、実に痛快な作品です。

■24位 ヘルシング 平野耕太 【kindleあり】

天才、平野耕太の出世作。
よくよく読み返すとキャラクターの説明も足りなきゃ話もわかりにくく、初期は絵柄もギリギリ。ですが登場人物と台詞のずば抜けすぎた魅力が他一切を帳消しにして名作に引き上げた感があります。
ゲージ振り切ってイカレた連中が、とにかくテンション高く殺しあう。ウォルターがどうして裏切ったのかとか余計な説明は一切なし。アーカードの過去がどうだったかの説明も中途半端だけどどうでもいい。とにかくテンション高くカッコよく。最高です。
ギラギラした目付きをしたときのキャラクターの熱量の引き出し方が半端なくうまいですな。
アンデルセンが死ぬほどカッコよく、作者が全否定したアニメ版で若本規夫をあてたのが最高でした。

■23位 銀の匙 Silver Spoon 荒川弘 【kindleあり】

同じ荒川弘の「百姓貴族」と合わせて読むべきであります。
農の世界に生きる高校生と、農の外から飛び込んだ八軒の物語。
しかし荒川弘って個人的には不思議な作家です。このあたりから上のランキングに出てくる作家さんたちはどこかザラザラとしたバランスの悪さを持ちながらも手掴みで心臓を抉り出すような迫力があるのですが、荒川弘は絵柄も嫌味なく、ストーリーも巧みで、巧みであるがために素直に綺麗にまとまってしまう、そんな器用でこざっぱりした印象を受けるのです。なのに作品を通して読むと「欠点が少ない器用貧乏」どころの話ではなく「全部サイコー!」と言えちゃう。すごい作家です。ご家族の体調不良で作家活動をセーブされていますが、いつまでも待ちます。というか仕事しすぎです。
で、繰り返し言いますが「百姓貴族」と合わせて読むべきであります。どちらも単体でちょう面白いのですが、合わせると楽しみが数倍増します。

■22位 ドゥ・ダ・ダンシン 槇村さとる

多作すぎる槇村さとる作品、ダンス・スケート物の多い中でDo Da Dancin’!が物凄く好きです。
母の死以来バレエへの情熱を失っていた鯛子が踊る楽しさを思い出し再起を図るというお話。プリマとしては大柄で年も取りすぎているが、踊りに全てを捧げてしまったライバルたちにはない、踊りそのものへの愛情を武器に戦っていくストーリーがとても気持ちよい作品です。
おいしい関係で実績がありまくりますが、ちょいちょいお腹を鳴らせる作品でもあります。

■21位 皇国の守護者 伊藤悠

壮大な規模の架空世界戦記になるはずがプロローグ部分で連載が終了してしまったものの、それはそれで「過酷な撤退線を描ききった名作」として語り継げる、素晴らしい作品です。
絶望的な状況の中で殿軍を指揮する新城直衛がカリスマを演じ、時に狂者のように、時に冷酷に振舞う様が素晴らしくかっこいいです。
打ち切られたけど名作、続きは気になるけれどここで終わったからこそ鮮烈な印象を残した作品として、今後もおすすめしていきたいですね。

■20位 からくりサーカス 藤田和日郎 【kindleあり】

藤田和日郎2本目。
うしおととら同様、メチャクチャ熱くて、がっつり泣ける作品なのですが、才賀勝軸のサーカス編と鳴海軸のからくり編が交互に展開されるなど非常に壮大で複雑な物語になっており、「死ねない苦しみ」をもたらすゾナハ病、しろがねという存在などダークな世界観もぐっと増しています。
風呂敷を広げるだけ広げながらきっちり最高のクライマックスまでまとめあげたのは藤田和日郎ならではと言えます。
鳴海が好きで好きで仕方ありませんでした。序盤、鳴海が腕だけ残して消えたときはどうなるかと思いました。

■19位 最終兵器彼女 高橋しん 【kindleあり】

「いいひと。」で地元の風景が頻繁に描かれてから地元書店で猛プッシュされていて、すごい並べられていたのが思い出深い作品です。
いわゆるセカイ系の代表的存在として挙げられ実際多くの特性が合致していますが、誰か一人の視点に寄り添えばなんでもセカイ系扱いできるなーとは思います。
ましてその視点の持ち主が恋をしちゃっているならば!
というわけで徹頭徹尾ラブストーリー。この作品に何度泣かされたことかわかりません。特に地震の後のアケミ。あれはヤバいわ。
大人になって読んで改めて、寄り添う他に何もできない、何もしてやれないあの頃の恋の切なさにジーンときます。多くのキャラクターが「なんで(あの時)しなかったのか、してやれなかったのか!」と悔いるところも胸に刺さります。

■18位 ドリフターズ 平野耕太 【kindleあり】

天才平野耕太の最新連載作。
歴史上の偉人を好き勝手に暴れさせる無双的作品で、さらに暴走っぷりに磨きがかかっています。
ストーリーが面白いかとか設定がどうだとかそんなもんは一切関係ありません。
かっこいいんです。ひたすらかっこいいんです。
そのカッコよさだけで、他の作品を蹴散らすだけの力がある。
おっさん信長がカッコよすぎます。

■17位 はじめの一歩 森川ジョージ 【kindleあり】

老害とか言うな。
巻数が多く、自宅の本棚を圧迫するからと長らく「漫画喫茶行っては一歩を読み返す」ライフを送っていましたが、自炊時代になって全て解決しました。
で、はじめの一歩は連載を追っていると確かにイライラが募るのですが、単行本で読んでいると今なお最高に熱いです。
様々な漫画が陥りがちな「主人公に特徴がなく人気がない」というパターンとは程遠い「桁外れのパンチ力を持つ生粋のインファイター」で、主人公よりもむしろ対戦相手の方が恐怖を乗り越えなきゃならないという非常に特殊な展開を持っており、また作者のキャラクターへの思い入れの強さは、一歩以外のキャラクターでの名勝負を生みまくっています。鷹村ホークや間柴澤村、一歩千堂、間柴木村などの熱すぎる試合ももちろん最高ですが、ゾッとするようなストイックさを見せた一歩ゲロ道戦などの変則パターンもかなり含まれているので正直飽きません。
そしてこの漫画の、特に一歩が今のような化物になる以前の、衝撃の方向や筋肉の軋みまで伝わってくるあの描き方は1コマ1コマが熱いです。
最新の連載で一歩にパンチドランカーの症状が見られ、いよいよクライマックスの予兆を感じていますが、鷹村をあと5戦くらい見せてほしい、250巻くらいまではがんばれよ…と心から思っています。

■16位 ハチミツとクローバー 羽海野チカ 【kindleあり】

羽海野チカ先生の一大出世作。
羽海野先生も「天才」を描く天才で、モリタやはぐといった天才たちが、その持てる力と普通の人間としての生き方の間で苦しむ様はもちろん素晴らしい、素晴らしいのですが、大人びているようでやっぱり大学生な真山であったり、そしてなにより青春様な竹本の不器用な生き方がたまりません。
本作は1巻2巻は非常にスローモーな立ち上がりでしたが、巻が進むごとに倍々に熱くなっていきました。連載中盤から既に「卒業して、そしたらこんな関係は終わってしまうんだ」という寂しさがガッシガッシ盛り込まれ終盤は怒涛の展開。
この連載を追いかけるためにヤングユーを、雑誌移ってコーラスを読みました。そして最後の結末は、あぁ羽海野先生は優しい話を描くけれど、登場人物たち(鉄人を除く)のように夢の世界に閉じこもったりはしないのだなぁと納得しました。

■15位 幽遊白書 冨樫義博 【kindleあり】

30代男子としては「HUNTER×HUNTER」よりもこちらを推さざるを得ません。少年漫画の超王道にして仙水以降の重くトリッキーな展開を両立させ、ショートエピソードもインフレバトルも特殊能力バトルもホラーも連載の中に組み込んだ、素晴らしい作品でした。重くなりすぎた仙水編、強くなりすぎた魔界編からの転調も気持ちよく、最後は再び「あぁ初期の探偵編もよかったよなぁ、たぬき泣けたんだよなぁ」と感じさせてくれましたなー。
で、漫画通ぶるのであれば「無理矢理な引き伸ばしは作品の質を損なう」とでも言うべきなのでしょうが、魔界編で登場したキャラクターたちは魅力的で、これがアニメ版で補完されていたのがすっごく良かったですわ。

■14位 GIANT KILLING ツジトモ 【kindleあり】

漫画ネタの鉱脈は掘り尽くされた。そんなことが語られたことがありましたが、どっこい大きな穴を突いてきた現在進行形の名作。
弱小チームの監督を主人公に、チームに所属する選手、経営陣、さらにはファンクラブまでを描いたサッカーまるごと漫画。
弱小チームがトリッキーな名監督の采配で一気に勝ちをさらう…ように見せかけて、なかなか勝てない、勝たせない。じっくりじっくり現代の漫画にはないほど溜めに溜めての初勝利に持っていくなど、異例な展開が素晴らしいです。
その後がんがん勝利をもぎ取っていくわけですがダレさせない。監督達海の「選手引退」を経て、30巻を過ぎてようやく優勝狙いのストーリーが始まっています。
それにしてもスタジアムの緊張・爆発・興奮をなんと素晴らしく描くことか!

■13位 宵闇眩燈草紙(仙木の果実) 八房龍之助

これだけ上位に来るとみんなが認める名作が並んでくるわけですが、ここでいきなり「何それ?」と思われたかもしれません。電撃大王で連載された魔術と錬金術と方術と道術が入り乱れ、クトゥルー神話でたっぷり味付けをした大正日本の怪しい怪異譚兼魔術アクションWithひねくれた視点とウィザードリィネタのおまけ付きとくりゃあ、反応する人は少なくないでしょう?これが実にいいんです。
「宵闇」は大正日本と思われる世界観で怪その他が見えてすぎてしまう眼鏡をかけたモグリ医者を中心に展開していますが、世界が完全リンクした「ジャック&ジュネ」シリーズ(『仙木の果実』『塊根の花』)は英国っぽい舞台で展開されているため、こういう話が大好きな人たちのニーズを完璧に満たしてくれると思います。
伏線がどうこうとかそういうの一切関係なく、理屈っぽいデタラメ野郎どもが最高にカッコいい作品として、SUN値がどうこう…といいたがる人は読むべき。

■12位 トライガン 内藤泰弘 【kindleあり】

デタラメーズが暴れまくるガンアクションといえばトライガン。
徳間無印トライガン2巻が発売されたタイミングで出会い、以後10年近い長期連載を追いかけていましたが、改めて読むとスピード感あるなぁと感じさせます。
で、アニメ版も楽しかったのですが、ウルフウッドが泣けすぎるんだからやっぱ漫画版でしょと。
あれは泣けるさ。泣けてしまうさ。あと「序盤に出てくる豪快な悪役」が大好きなraf00としてはブリリアント・ダイナマイツ・ネオンも良かったなぁと思い出します。ワンピースのバギーといい鵜堂刃衛といい…。

■11位 鋼の錬金術師 荒川弘 【kindleあり】

単行本のオビなどで「ダークファンタジー」と銘打たれていましたが、ダークじゃなかったなぁ。
むしろ激しくまっすぐ歩ききった王道中の王道ファンタジーでありました。
全27巻できっちりと締めていますが、もっと長くてもよかった。もっと読んでいたかった。
エドもアルもホーエンハイムもマスタングもヒューズもリンも、キング・ブラッドレイもグリードもラストも、全ての登場人物が魅力的でした。この作品が錬金術を通じて死生観や人間の定義を取り上げている…というのはよく語られますが、死生ではなく今この生の使い方を各登場人物が明確に持っていたところこそが、本作のスペシャルな熱さに繋がっていたのだと思います。キンブリーなどはその象徴でしたね。
終盤の全てのストレスを吹っ飛ばすような熱い展開がとにかく良かった。

■10位 究極超人あ~る ゆうきまさみ 【kindleあり】

80年代に“目覚めた”オタクのお兄さんたちがウザかったのは少なからずこの作品が原因なのではないかと思います。いやさすがに嘘です。訂正します。
ただ、凄まじく影響力の強い作品であることは間違いなく、学校でムチャクチャな活動をしてみたくなったり、電車で旅をしたくなったりしたものですし、鳥坂先輩のようなひどい言動をしまくる馬鹿が実際にそれなりにいました。
春風高校光画部のなんと魅力的な高校生活か、なんと素晴らしきオタクライフか。
当時の文科系クラブの変人、オタクの生態が伺える、また時事ネタが豊富にちりばめられているなど80年代の空気が強く感じられこれがまた良いのです。

■9位 少女ファイト 日本橋ヨヲコ 【kindleあり】

数々の熱すぎる学園漫画を描いてきた日本橋ヨヲコが、機は熟せりと始めた学生バレー漫画。
過去作品の登場人物たちが熱すぎて学校の枠にとどまれない連中だったのに対して、この作品は普通の部活生活に留まれないような問題児たちが集まり、女子バレー界のヒール役として扱われながらもチームとしてまとまっていく話になっています。
これまでの作品は「魂そのものを漫画の中に置いてきた」ような濃密な熱さが目立ちましたが、本作は長期戦を見据えた構成。各巻の最終話はモノローグで締まるなどといった構成の小技も見せつつ、連載進行中です。
「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」という台詞ばかりがネットで話題になっていますが、他にも見所満載です。

■8位 おひっこし 沙村広明 【kindleあり】

竹易てあし先生の全力コメディ。ごめんなさい沙村被り入ります。
沙村広明の趣味がすべて打ち込まれた全力の南大沢青春空回り物語で、全体を通して酔っ払いながら「俺の悩みが世界で一番深刻」と考えているようなくだらなさが出ていて最高です。爆笑しつつ、ちょっと切なく、メタ認知でイッテルビーム。
また、「少女漫画家無宿 涙のランチョン日記」もまた、悪ノリに悪ノリを重ねていて究極です。

■7位 BLACK LAGOON 広江礼威 【kindleあり】

大量のアクション映画を煮込んで抽出したエキスで構成された、吹き出しに魂がこもりまくったガンアクション漫画。
マフィアとヤクザと傭兵と数多の裏稼業を全部集めてジョン・ウーとウォルター・ヒルに監督させてみました的な超濃密な作品で、言ってることは4割くらいしか理解できないけどカッコいいから良し!連載が再開されましたが中国人ハッカーがこれまたナイスキャラでグッと来てます。

■6位 るろうに剣心 和月伸宏 【kindleあり】

オタクとして一番よい時期に一番危険な作品に出会ってしまったなと思います。
その後アメコミにハマってしまったのは和月のせいです。
何が好きって鵜堂刃衛が最高です。知的マッチョ悠久山安慈が至高です。魚沼宇水に萌え狂います。佐渡島方治も大変良かった。ああそして比古清十郎ってば!
当時のジャンプ連載バトル漫画はいずれも「インフレとの戦い」でもありましたが、人誅編でインフレしすぎなかったのはとても良かった。個人的にはベストなボリュームで綺麗に終わってくれたと思っています。

■5位 パトレイバー ゆうきまさみ 【kindleあり】

コミックスを買って読みすぎてバラバラになったので愛蔵版を買ったのだけどまた読みすぎてバラバラになったので文庫版を買って自炊したので永久保存が可能になった、そのくらい大好きな作品です。
舞台世界はさすがに時代を感じさせるものの、ストーリーが一切色褪せず、日に日にとんでもない作品だなと評価が高まるほどです。
おすすめするまでもない、こんなエントリを読むなら当然読んでいるよね?って感じです。

■4位 無限の住人 沙村広明 【kindleあり】

るろうに剣心と時期が重なりつつハマったのがこちら。るろ剣がジャンプらしく「多少死にかけてもしばらくすれば回復する」のに対して、こっちは不老不死の万次以外はまるきり容赦ねえところで、連載中「やめてー!殺さないでー!」と何度思ったことか。ドSである沙村先生の手にかかれば楽な終わり方はしねえだろう…と思ったら最後の展開でわらわらともう。
連載中は背景真っ白などが多発した作品でしたが、単行本はきっちりかっちり描き込まれているので最高です。血生臭くあり、かっこ良くあり、そしてさり気なく笑いを入れてくるところでもう沙村先生ならなんでもいいんです。

■3位 G線上ヘブンズドア 日本橋ヨヲコ 【kindleあり】

少女ファイトは大好きですが、こっちはあらゆる漫画を並べてもオールタイムベストで取り上げざるを得ません。
最高に青臭く、最高に濃く、最高に熱い、魂を揺さぶられる漫画です。
漫画を描いた漫画の中では(さるまんを除けば)とびきり好きな作品で、漫画をおすすめするなら?と聞かれたらこれを挙げます。作中で語られる漫画論はそのままこの作品の評価であり、「才能だとか画力だとか、プロはもうそんなとこで生きてねえ。」と感じさせる作品がこのランキングの順位であるように思います。
たった3巻と短い作品ですが、町蔵が心に与えたインパクトは凄まじいものがあります。傑作。

■2位 Capeta 曽田正人 【kindleあり】

「マンガという名の嵐」、曽田正人が描くモータースポーツマンガ。
後に脅威の天才ドライバーとなる平勝平太──カペタ──がレーシングカートに出会い、ジュニアフォーミュラ、F3へとステップアップしていく…という、F1を頂点とするモータースポーツの下位カテゴリを描いた珍しい作品です。
モータースポーツ漫画として最高峰であるだけでなく、天才を描いた漫画としても最高峰であると断言できます。
とにかく熱く熱く灼けるように熱い漫画です。
本作は10年にわたって連載が続きましたが、現実のモータースポーツ業界の動向がリアルに反映されました。ステラF1(トヨタF1)のF1からの撤退、F1にステップアップするハードルがグッと高くなったことはカペタとライバルの源にとっても大きな影響を与えています。
モータースポーツを愛する人は改めてモータースポーツの凄さを感じるでしょう。モータースポーツを知らない人にとってはその魅力を知る最高の体験になるでしょう。

■1位 3月のライオン 羽海野チカ 【kindleあり】

白内障のために目薬を注している老人にこれほど熱く思いを滾らせられる作品がかつてあったでしょうか。
「地味な連中」の心のなかで燃える炎をこれほどまでに鮮烈に描いた作品がかつてあったでしょうか。
棋士という化物クラスの天才たちが心に抱える傷、ごくごく普通に生きる川本家の面々が持つ強さ、すべての登場人物を優しく、鮮やかに描いた、名作中の名作です。
ハチクロで女性向け漫画の道を進んできた羽海野チカ先生が男性誌に移り、どうなることかと思ったら煮えたぎる男らしさと包み込むような優しさを両立させてきました。
こんなにも全てが満たされる漫画を他に知りません。

反省会

長い。長いよ。書いて読みなおしてまた書く作業は楽しすぎます。
書いている間に「宇宙兄弟」を読み始めたりしてしまったこれは30位以内に入っちゃうぞ!と感じたりしながらも、それやってると永遠に終わりません。

全体傾向としてはやはり「このマンガがすごい!」に入るようなサブカル色の強い作品はそれほど多くなく、ストレートに「熱い!」「カッコいい!」「エロい!」「おもちろい!」というような作品が多いですね。
ミーハーな割に「進撃の巨人」「HUNTER×HUNTER」「ドラゴンボール」などは読んでいつつも入りませんでした。弱虫は読み止めたし、ワンピースは全然おいつけてません。
なので「○○が入っていないなんてニワカ」と呼ばれるようなランキングになったと思います。でも漫画はそれでいいのだと思います。「マンガ文化を深く理解するために読まなければならない100冊」であればいろいろ必須の作品はあったでしょうが、「個人的に刺さる作品100」ですから。

あと、全体的にKindleで売られている率が高かったことは驚きでした。
このランキングに掲載した作品の多くは単行本を連載時から買い集めていて、この数年でせこせこと自炊して電子化したものばかりなのですが、kindleが10年早く出ていればこんな苦労をしなくて済んだのにと泣けてきます。

スポンサーリンク

フォローする